
東京オリンピック・パラリンピックで農産物を提供する条件となるGAP認証を取得した三重県内の福祉事業所の従業員らが27日、県庁で鈴木英敬知事に「働くことへの意識が高まった」と取得の喜びを語った。
シグマファームとういん(東員町)▽アクア菰野辻農場(菰野町)▽八重田ファーム(松阪市)▽ファーム海女乃島(鳥羽市)―の4事業所が訪れた。いずれの事業所でも障害者らが農作業に励んでいる。
異物混入を防ぐために道具の管理を徹底したり、農薬の使用量を詳細に把握したりと、取得に向けた取り組みを進めてきた。シグマファームとういんは、最も難易度の高い「グローバルGAP」を取得した。
事業所の役員や従業員らは「認証の取得がやる気につながっている」「東京オリンピック・パラリンピックで農産物を提供できるよう、さらに士気を高めたい」と語った。
鈴木知事は「認証の取得は大変で面倒なこともあったと思うが、間違いなく仕事に生きるし、働きやすい職場にもつながるはず。素晴らしい成果が上がっていることをうれしく思う」とたたえた。
県によると、農業を手掛ける県内の53団体が1月末までにGAPを取得した。県は東京オリンピック・パラリンピックに県産食材を提供できるよう、県内の事業者を支援する方針。