会員制シェアやイベントを 尾鷲「土井見世邸」で東大院生ら 活用案最終報告 三重

【建物の保存、活用方法について発表する大友さん(右)と小川さん=尾鷲市朝日町の土井見世邸で】

【尾鷲】東京大大学院1年の大友勝夫さん(23)と東京大4年の小川智貴さん(22)は25日、三重県尾鷲市初の国登録有形文化財で和風モダン邸宅「土井見世邸」(同市朝日町)の保存や活用方法をまとめた最終報告会を同所で開いた。邸宅を自宅や職場以外の第三の場所「サードプレイス」とし、集客イベントを開いたり会員制のシェアスペースとして活用したりすることを提案した。

2人は、同大が地域の課題解決策を提案する「フィールドスタディ型政策協働プログラム」の一環で、昨年8月と9月、今年2月に同市に滞在し、邸宅の活用方法を探ってきた。

土井見世邸は、山林経営で栄えた土井家の分家・見世土井家が昭和6年に建てた。1階と2階を合わせた延べ床面積は623平方メートル。平成29年6月からは、空き家バンクを運営するNPO法人「おわせ暮らしサポートセンター」(同市朝日町)が管理している。

報告会には11代目当主の土井啓右さん(42)や県、市職員らが出席。2人は、市内での現地調査といったこれまでの取り組みや土井見世邸の歴史を紹介するパンフレットを作成していることを紹介した。

具体的な集客イベントとして、同業種間の交流を目的とするサミットの開催を提案した。会員制のシェアスペースについて、大友さんは「利用者の選択した会員権に応じて料金や使える部屋が異なるようにする」と説明。その上で「シェアオフィスやコワーキングスペース、イベントスペースを組み合わせ、新しいつながりが生まれる場所になれば」と述べた。

発表を聞いた土井さんは「たくさんの方が建物の保存や活用方法を考えてくれて感謝の気持ちでいっぱい。交流、学び、仕事の3つがうまくかみ合えば、おもしろいことが実現できるのでは」と話した。