三重県議会一般質問 トンネル照明、LEDに 全交換12年間で完了

三重県議会2月定例月会議は22日、今井智広(公明党、3期、津市選出)、岡野恵美(共産党、1期、津市)、廣耕太郎(新政みえ、1期、伊勢市)、中森博文(自民党県議団、4期、名張市)、山本教和(自民党、8期、志摩市)の5議員が一般質問した。県土整備部は県管理のトンネルに設置した全ての照明灯を、LED(発光ダイオード)に取り換えると明らかにした。照明が不要なトンネルなどを除く97本が対象。12年間で完了させる計画で、平成31年度からは32本のトンネルで着手する考え。

◆緊急輸送道路の整備は ― 今井 智広議員(公明党)

災害時に救助や物資輸送で必要な緊急輸送道路の未整備区間の状況を尋ねた。県当局は来年度、国道169号土場バイパス(熊野市)や国道166号田引工区(松阪市)の供用を開始する予定と明らかにした。

【緊急輸送道路】

今井議員 災害が発生した場合、人命救助のみならず復興でも緊急輸送道路は重要。高規格道路の整備はうれしいことだが、緊急輸送道路の整備もスピード感が求められている。県内の整備状況は。

渡辺県土整備部長 県内では1821キロを第一次、第二次、第三次の緊急輸送道路に指定している。第一次の150キロは整備済み、第二次は518キロのうち499キロが整備済み。残りは国道166号や、国道169号、国道368号など5路線で、約19キロ。緊急輸送道路の通行を確保するため、橋の耐震対策にも取り組んでいる。

【トンネル照明】

今井議員 高齢者からトンネルが暗い、通るのが怖いと聞く。トンネルの明るさの確保が重要。

渡辺部長 県管理道路には130本のトンネルがある。消費電力を削減でき、長寿命のLED(発光ダイオード)照明への更新を進めている。現在は16本のトンネルでLED照明を採用している。照明が不要な17本を除く残り97本のトンネルについて、国の「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための三か年緊急対策」を活用し、LED照明に更新する。

◆オスプレイは常駐か ― 岡野 恵美議員(共産党)

米海兵隊の輸送機「オスプレイ」が伊勢市の明野駐屯地に飛来したことに関連し、オスプレイが同駐屯地に常駐する可能性を質問。鈴木知事は「そのような議論がなされているとは承知していない」と答えた。

【国民健康保険】

岡野議員 被保険者は昨年から今年にかけて県全体で約4・5%少なくなっているにもかかわらず、市町から県に対する来年度の納付金は、制度改正を公費で負担しても2・16%の伸びとなっている。市町の負担が増えるのはなぜか。

福井医療保健部長 社会保険適用対象の拡大や少子化などで被保険者全体が高齢化する一方、医療の高度化に伴う高価な新薬の登場などによって一人当たりの医療費も増えている。納付金を軽減するためには医療費の増加を抑制する必要がある。

【オスプレイ】

岡野議員 オスプレイは「空飛ぶ棺おけ」や「未亡人製造機」と呼ばれる。騒音や低周波の影響も心配される。明野駐屯地では反対運動をしていた人が爆風で飛ばされたと聞いた。今後どう対応し、駐屯地への常駐化をどう考えるのか。

知事 今後の飛行は伊勢市の意向や騒音調査の結果などを踏まえ、総合的に対応を判断する。過去に共同訓練でオスプレイが飛来した駐屯地でも、そのような(常駐化の)事態は起きていない。明野駐屯地も、そのような議論がなされているとは承知していない。

◆大災害備品、基準作成を ― 廣 耕太郎議員(新政みえ)

大規模な自然災害が発生した場合に備え、必要な資機材の品目や量の基準を作成するよう県に要望。県当局は資機材の整備は市町に任せ、県は資機材を活用できる人材の育成や自主防災組織の支援を担う考えを示した。

【備蓄】

廣議員 必要な資機材の品目や量の基準を県が示してはどうか。資機材を動かすための燃料の備蓄も必要では。

福永防災対策部長 災害の特性や自主防災組織のニーズが市町で異なるため、備えておくべき資機材の品目を市町で検討した上で、整備を進めるのが適切。燃料は災害時に非常用発電機などの資機材を動かすのに重要と捉えている。燃料は一般的に危険物であるため、消防法や市町の条例で種別に応じて数量や貯蔵方法が規制されている。厳重な管理が必要。必ずしも十分に進んでいない。

【受援・応援体制】

廣議員 県の受援体制や県の市町を支援する体制の状況は。

福永防災対策部長 西日本豪雨の被災地で活動した職員から、学びや気付きを収集した。的確な応援要請をするため、応急対応から復旧・復興までのロードマップの作成や応援自治体との調整、応援職員の業務スペースの確保などの課題が挙がった。県広域受援計画などに反映し、市町に水平展開する。市町や関係機関との会議や訓練で受援体制を向上させる。

◆JAXA協定の成果は ― 中森 博文議員(自民党県議団)

中森議員は、県が防災を目的に宇宙航空研究開発機構(JAXA)と締結した協定の成果を尋ねた。県当局は平成23年の紀伊半島大水害で衛星データを活用して浸水地域を把握したケースを紹介した。

【JAXA】

中森議員 探査機「はやぶさ2」のリュウグウ着陸が話題となっているJAXAだが、県は平成22年3月に、衛星を用いた防災の実証実験に取り組む協定を締結した。協定を活用して防災対策に取り組むべき。実験の主な内容は。

福永防災対策部長 紀伊半島大水害で緊急観測を実施し、浸水地域を把握した例がある。毎年の訓練でも衛星データを被災状況の把握などに活用している。悪天候でも観測できる利点がある一方で、衛星データの入手までに時間を要するという課題がある。

【伊賀米】

中森議員 伊賀米コシヒカリは日本穀物検定協会の食味ランキングで「特A」となるなど高い評価を受けているが、現場からは「高い値段では売れない」との声もある。全国レベルのコンテストや生産技術の伝承にどう取り組むか。

岡村農林水産部長 コンテストは良質な米を生産するモチベーションの向上につながる。産地と連携して参加を呼び掛ける。技術の継承も重要。ICTによる生育データの収集やドローンで撮影した画像による生育診断などで熟練作業のマニュアル化を図っている。

◆新時代の職員像とは ― 山本 教和議員(自民党)

改元に当たり、新しい時代で目指すべき職員像などを本年度で退職する予定の7人の部局長に尋ねた。退職予定者は現場を重視する姿勢や職員の主体性、県民目線などを挙げ、職員らにエールを送った。

【人づくり】

山本議員 厳しい財政状況の中、社会情勢の変化にも対応しなければならない。新しい時代の幕開けで求められる職員像は。

嶋田総務部長 職員が業務や所属の枠を超えて仕事に取り組むことが必要。業務を越えて仕事を進めるためには主体的に取り組み、普段から自分の仕事だけでなく仲間の仕事にも関心を持つことが大切。組織的な対応に加え、職員が主体的に取り組む姿勢が必要。共感できる感性を持ち、県民目線で自ら行動できる職員づくりを進めていかなければならない。

【スポーツの推進】

山本議員 2年後の三重とこわか国体・三重とこわか大会の成果を県内のスポーツ推進や地域振興にどう生かすのか。

村木国体・全国障害者スポーツ大会局長 三重とこわか国体・三重とこわか大会に向けて、天皇杯・皇后杯の獲得を必達すべき目標とし、競技力の向上をはじめとした開催準備の取り組みを進める。競技力向上対策は開催後も一定の競技水準を保ち続けることが重要。全国規模の大会誘致やスポーツ合宿の受け入れなどで交流人口を増加させ、地域活性化につなげたい。