三重県議会代表質問 県債管理基金積み立て不足 2020年代後半には解消へ

三重県議会2月定例月会議は20日、中村進一(新政みえ、6期、伊勢市選出)、水谷隆(自民党県議団、4期、いなべ市・員弁郡)、村林聡(自民党、3期、度会郡)の3議員が代表質問した。県は財源不足を理由に見送っている県債管理基金への積み立てについて「遅くとも2020年代後半には積み立て不足を解消できる」との見通しを示した。人件費や公債費の減少を見込んでいるため。積み立て不足は31年度当初予算を含めて134億円に上る。県は「できるだけ速やかに積み立て不足を解消したい」としている。

◆オスプレイ県対応は ― 中村進一議員(新政みえ)

中村議員は、鈴木健一伊勢市長が「オスプレイの常態化は受け入れられない」と防衛省側に申し入れたことを取り上げ、県の対応を尋ねた。鈴木知事は「まずは事務方でしっかり詰める」と答弁した。

【財政健全化】
中村議員 借金返済の積み立ては「禁じ手」とも言われる方法を取った。先の世代に先送りしたと思ってしまう。31年度予算は法人税の伸びもあったが、こんな時ばかりではない。先送りの影響や今後の積み立ては。

嶋田総務部長 公債費は2022年度ごろまで高水準で推移するが、その後は一定減少の見込み、人件費は2025年度ごろから退職手当の支給総額が減少する見込み。このため、遅くとも2020年代後半には積み立て不足を解消できると見込んでいる。

【オスプレイ】
中村議員 米海兵隊の輸送機オスプレイが伊勢市に飛来したことを受け、伊勢市長は防衛省側を呼んで「オスプレイの常態化は受け入れられない」と伝えた。この訓練は今後も行われるのか。また、知事はそこまでする予定はあるか。

知事 今後の明野駐屯地を利用したオスプレイの飛行については、東海防衛支局と緊密に連携して情報収集に当たっているが、情報を得られていない。(伊勢市長のような申し入れは)まずは事務方の方でしっかり詰めて、やり方を検討したい。

◆国体〝成功〟の条件は ― 水谷 隆議員(自民党県議団)

厳しい県財政の中、二年後に県内で開かれる三重とこわか国体・三重とこわか大会で重視する点を尋ねた。知事は男女総合成績(天皇杯)と女子総合成績(皇后杯)の優勝を目標に掲げ、競技力を向上させる考えを示した。

【三重とこわか国体】
水谷議員 財政が厳しい中、無用な経費を削減することは当然だが、削減ありきではレガシーとして何も残らない。何をもって成功とするのか。

知事 福井国体・福井大会で両大会の素晴らしさを実感し、周到な準備と滞りない大会運営、地元選手の活躍が必須という思いを強くした。両大会が県民力を結集した大会となるよう取り組みを進める。競技力の向上を図り、三重とこわか国体が後世に語り継がれる大会となるよう、天皇杯・皇后杯獲得を確実なものとする。

【防災・減災対策】
水谷議員 伊勢湾台風60周年や昭和東南海地震75周年の節目を迎える。防災対策への思いは。

知事 平成は大規模な自然災害が頻発した時代。次の災害への備えを怠らないようにしなければならない。知事に就任した年に東日本大震災と紀伊半島大水害があった。この2つの大災害が防災・減災対策の原点。平成の時代も終わりに近づき、南海トラフ地震に遭う確率が高まっている。防災・減災対策の節目の年に、防災の日常化の定着に取り組む。

◆予算「肉付け」財源は ― 村林聡議員(自民党)

村林議員は「骨格的予算」で編成した平成31年度当初予算案について、知事選後に見込まれる「肉付け」の財源を尋ねた。県当局は貯金に当たる財政調整基金や国庫補助金、地方債などの特定財源を組み合わせると説明した。

【財源】
村林議員 平成31年度当初予算は骨格的予算とは言いながらも前年度より増えている。6月補正予算で予定される「肉付け」には、どのような財源を使うのか。

嶋田総務部長 6月補正まで判断を留保している事業は公共事業で約140億円、私立高校振興補助金で約20億円など、総額で約180億円となっている。肉付けの財源は財政調整基金や特定目的基金、国庫補助金、地方債などの特定財源を組み合わせることで財源を確保する。

【南北格差】
村林議員 県の南北格差を次世代に残さないよう、どう取り組んでいくか。南北格差の解消に向けた知事の決意を聞きたい。

知事 伊勢神宮や熊野古道、美しい自然、豊かな海と山の幸など世界に誇る地域資源を活用し、これまで以上に観光の産業化や農林水産業の6次産業化を進めて交流人口の拡大や働く場の創出を図る。医師の偏在解消や子育てしやすい環境の整備、地域の文化、郷土への愛着を育むキャリア教育などに取り組み、地域を元気にする新しい人の流れが確実になるよう施策を展開する。

<記者席>奥深い一句

○…中村議員は「オスプレイお伊勢さんには似合わない」と一句。平和や伊勢神宮にかける中村議員の熱い思いが込められていることは伝わってくるが、〝ひねり〟を感じ取れなかったのは少し残念。

○…一方で、今期限りの引退を表明している水谷議員は「県議会兵どもが夢の跡」と披露した。「さんざん議論した議員定数も結局は元に戻る」ことを意味するなら、難解ではあるが奥深い一句である。