豚コレラ拡大防止で連携 三重、岐阜両知事が懇談 ワクチン投与には慎重姿勢

【鈴木知事(手前)と懇談した古田知事=桑名市長島町源部外面の長島ふれあい学習館で】

鈴木英敬三重県知事は15日、桑名市長島町源部外面の長島ふれあい学習館で岐阜県の古田肇知事と懇談した。岐阜や愛知など5府県で家畜伝染病「豚コレラ」の感染が広がっていることを受け、感染拡大の防止に向けて連携することで合意した。

古田知事との懇談は4回目。昨年9月に開催が予定されていたが、岐阜県で豚コレラが流行したため延期になった。豚コレラの感染が確認された愛知県豊田市の養豚場から三重県内にも出荷されていたことが今月7日に発覚したため豚コレラを議題の一つに挙げた。

古田知事は、具合の悪い豚を当初は熱射病と判断していたことから「初期動作でスピード感がもう少し出ると良かった」と反省を口にした。その上で、感染拡大の原因と疑われる野生イノシシの侵入を防ぐ防護柵の設置など対策を進めていると説明した。

鈴木知事は「三重県に搬入された豚はたまたま陰性だった。あらためて新たな局面に来ているので、ぜひ感染の拡大防止に向けて連携して取り組みたい」と提案。岐阜県の事例を聞き「初動でいかにさらなる拡大を防止できるかが極めて重要」と語った。

懇談後の記者会見で、古田知事はワクチンの使用についての見解を問われ「豚への投与は最後の手段とされる。できる手立てに全力を尽くしながら考えたい」と語った。鈴木知事も「全国への影響が大きい。他県の動向を注視して議論する」と述べるにとどめた。

両者はこのほか、三重、岐阜両県をつなぐ東海環状自動車道の西回りルートの整備促進や災害対策、農業分野での連携についても議論。東海環状自動車道の利便性を向上させるため、料金体系の見直しを国に継続して働き掛けることで意見が一致した。

懇談前には、3月17日に開通予定の東海環状自動車道大安インターチェンジ(IC、いなべ市)の工事現場や、県内の福祉事業所で初めてグローバルGAP(農業生産工程管理)の認証を取得した「シグマファームとういん農場」(東員町)を視察した。