伊勢工高 「建築甲子園」ベスト8 空家を文化の継承の場に 三重

【建築甲子園で入賞した生徒たち=伊勢市の県立伊勢工業高校で】

【伊勢】高校生が建築設計のアイデアを競う「建築甲子園」(日本建築士会連合会主催)で、三重県伊勢市の県立伊勢工業高校建築科の生徒らの作品が「審査委員長特別賞」を受賞し、全国ベスト8に入った。

応募テーマは、地域の空き家や古い建物を活用、再利用する「リノベーション」。1―3年の8人がチームで取り組んだ。メンバーの1人、1年生片山光平さん(16)が住む志摩市阿児町安乗の海辺の丘にある空き家を、地域に伝わる国重要無形民俗文化財「安乗の人形芝居」(安乗文楽)の練習場として活用することを提案。丘の側面を覆った高さ17メートルのコンクリート擁壁を利用して傾斜の緩やかなスロープを付け、高齢者や子どもが練習場へ行けるようにした。スロープは、大地震による津波に備えた避難ルートとして活用することを考え、環境に配慮して樹木も配した。

小中学生時代に安乗文楽に取り組んだ片山さんが「空き家を、文化継承と地域の触れ合いの場にしたい」と発案し、メンバーが協力してアイデアを出し合った。高齢化や災害対策など地域の課題に取り組んだことも評価された。

片山さんは「優勝を狙っていたので悔しい。来年も挑戦したい」と意欲をみせ「この設計が実現できたらうれしい」と語った。

建築甲子園は、建築系学科の高校生らがチームで取り組む製図コンクール。同校は県大会での優勝を経て全国審査に進み、図面や映像プレゼンテーション審査で各都道府県代表と競った。