菰野町長選 柴田氏初当選、現職破る 投票率54.90%

【満面の笑顔で万歳をする柴田候補=菰野町の柴田選挙事務所で】

【三重郡】任期満了(3月2日)に伴う三重県の菰野町長選と議員辞職に伴う町議補選(欠員1)は3日投開票され、町長選は、元町議の新人柴田孝之氏(46)=菰野=が、現職の石原正敬氏(47)=吉澤=を破り、初当選を果たした。

当日有権者数は3万3598人(男性1万6409人、女性1万7189人)で、投票率は平成19年(67・75%)に比べて12・85ポイント減の54・90%だった。

柴田氏は午後10時前、同町菰野の選挙事務所を訪れ、支持者らと握手を交わして万歳。「一人一人の力をいただき当選させていただきました。ご恩を忘れず、選挙戦で訴えてきたことを改めて公約として実行します」と満面の笑顔で支持者に語った。

団塊世代が後期高齢者となる「2025年問題」対応、社会インフラ老朽化対応、新名神開通・東海環状道延伸の影響を受ける地域への対応や中学生医療費無償化、待機児童対策などが主な争点となった。柴田氏は公共料金値上げ抑制、子育てと福祉の充実、産業活性化などを訴えたことで、得票につながった。

石原氏は3期12年の実績と、社会資本整備や社会的セーフティネット構築の重要性などを訴えたが、及ばず。「私の不徳の致すところ。今後どうしていくかはこれから考えていくが、皆さんには大変お世話になり、心から感謝申し上げます」と敗戦の弁を述べた。

■解説 ― 町民負担減の公約評価■
現新の一騎打ちになった菰野町長選は、元町議の新人柴田氏が制した。町政の現状からの変革を訴えた姿勢と水道料金をはじめとする公共料金値上げ抑制、中学校医療費無償化などの公約が評価されての結果と言える。

柴田氏は選挙戦で、要望のない土木工事などではなく、コミュニティバスの本数増や中学校給食実現など、町民の要望に対して税金が投入されるべきと強調。町民との問題意識共有、意見交換、町民への理由説明などを徹底し、より住みやすい町を目指すとする政治姿勢が町民の共感を得られたとみられる。

同町の人口は微増で、子どもの数もあまり減少していない。町内のあちこちで建っている家を買うのは若い世代で、その多くが共働きのため、平成31年度の0歳・1歳・2歳の待機児童が86人(昨年12月12日現在)という喫緊の課題が横たわる。

全会一致で可決したにもかかわらず未だ実施されない中学校給食の問題など、他にも町の課題は山積しているが、待機児童解消の問題は「待ったなし」であり、柴田新町長の実行力が早速問われる。