三重県 監査人に初の弁護士 「意見調整会」を取りやめ

三重県は本年度の包括外部監査人に、初めて弁護士を起用した。監査人に就任した弁護士は、これまで慣例だった県当局との「意見調整会」が「外部監査の独立性に反し、監査結果の信頼が揺らぐ」として、本年度は「事前意見聴取会」にあらためた。

地方自治法では公認会計士と弁護士から監査人を選べるが、県の監査人は包括外部監査が始まった平成11年度から公認会計士が務め、弁護士は補助者として加わるだけだった。県議会から「違った観点で監査すべき」との提案を受けて弁護士を選んだという。

また、これまでは「意見調整会」と称して監査結果を確定する前段階で監査人と県当局の意見を〝調整〟する機会があった。本年度の監査人に就任した早川忠宏弁護士は「県と調整していては外部監査の意味がない」とし、この意見調整会を取りやめた。

ただ、監査人が事実関係を誤認したり、法令の解釈を誤ったりする事態を防ぐため、新たに「事前意見聴取会」を設けた。これに対し、県総務課は「これまでの意見調整会でも、監査人の指摘や意見をねじ曲げるような要請はしていなかった」としている。

ただ、監査報告書は事前意見聴取会でも「対応困難な監査意見に対して県から変更の要請があった」と明かした。一方で「意見への対応は事実上義務化されている」と要請に一定の理解を示し、今後の監査では対応が困難な指摘に対する合理的な説明を求めた。