【鳥羽】三重県鳥羽市や鳥羽商工会議所などは23日、官民でつくる鳥羽港クルーズ船誘致受入協議会を設立した。外国人客が多いため、通訳ボランティアの充実や公衆無線LAN「Wi―Fi」(ワイファイ)の環境整備などに取り組む。
協議会には同市をはじめ、伊勢志摩国立公園を形成する伊勢市、志摩市、南伊勢町のほか、近鉄や伊勢湾フェリーなど13団体が参加。クルーズ船の外国人観光客増加で伊勢志摩全体の地域振興を目指す。今年の鳥羽港へのクルーズ船の寄港は14回の予定という。
昨年10月に鳥羽市鳥羽一丁目の鳥羽マリンターミナルに初入港した英国船籍の「ダイヤモンド・プリンセス」を対象とし、通訳ボランティアの充実などを図る。初入港時は2700人以上の乗船客のうち85%を外国人客が占め、通訳が対応に追われたため。
また、同船の初入港時、外国人の乗船客からワイファイ環境の整備を求める声が上がったことを受け、民間事業者に呼び掛け導入を進めていく。マリンターミナル周辺で伊勢志摩の特産品を集めた物産展の開催なども検討している。
会長に就任した中村欣一郎鳥羽市長は「これからクルーズ船が来るたびに修正を加え、しっかりとした対応ができるようにしたい」と語った。