オスプレイ訓練中止、三重県に申入書 知事選立候補予定者らと市民団体

【秘書課の担当者(手前)に合同訓練の中止を訴える鈴木氏=三重県庁で】

米海兵隊のオスプレイが2月に陸上自衛隊との合同訓練で三重県伊勢市小俣町の明野駐屯地に飛来することを受け、任期満了(4月20日)に伴う知事選に共産党の推薦で立候補を予定する元玉城町議の鈴木加奈子氏(79)らが22日、合同訓練の中止を求める申入書を県に提出した。同じく知事選への立候補を予定する鈴木英敬知事(44)とは面会しなかったが、市民団体のメンバーが代理で申入書を受け取った職員に「失礼な対応だ」と声を張り上げる場面もあり、緊張感が漂った。

申入書は、鈴木加奈子氏を擁立した市民団体「県民本位のやさしい三重県政をつくる会」が、鈴木知事宛てに提出。「米海兵隊は殴り込み部隊として知られ、オスプレイの事故も多発している」と主張した。

その上で、オスプレイの飛来中止を政府に求めるよう要請。訓練を実施する場合は住宅地や国定公園などの上空を飛行させないことや、県民の承諾なしに訓練を実施させないことも求めている。

この日、鈴木加奈子氏ら9人のメンバーが県庁3階の秘書課を訪れ、申入書を職員に手渡した。鈴木加奈子氏は「部品だけでなく、機体が落ちてくる可能性もある。飛ばさないでほしい」と訴えた。

職員が秘書課の入り口で申入書を受け取ったことに対し、市民団体は「知事はどうしているのか」などと声を荒らげて着座での面会を要求。鈴木加奈子氏も「廊下で立ち話とは失礼な対応だ」と述べた。

また、市民団体のメンバーが鈴木加奈子氏の後方で「いせ明野にオスプレイは来るな」などと書かれた横断幕を掲げた。秘書課の職員は一時的に制止したが、庁舎管理の規定を確認した上で掲出を認めた。

県によると、当初から鈴木知事と鈴木加奈子氏が面会する予定はなかったという。鈴木知事当時、当初予算の査定中。担当の災害対策課も図上訓練があって申入書を受け取ることができなかったという。

秘書課は申入書への対応について「災害対策課を通じて文書で回答する。回答の時期は市民団体と調整したい」と説明。災害対策課は「既に安全な飛行や住民への配慮を求めている」としている。

<記者席>対抗場と〝ニアミス〟

○…鈴木加奈子氏が秘書課を訪れると聞いた記者らは当初、知事との〝初対面〟を期待した。今後の連載などに使えそうな候補者のツーショットが撮れるのではという発想だった。

○…期待とは裏腹に、面会の予定がないことを聞いた記者らはがっかり。市民団体の大きな声を聞いた知事の反応を伺おうと知事室を見たが、いつの間にかドアが閉まっていた。

○…一方、知事は鈴木氏らがいるフロアからは見えない奥の扉を通じて知事査定の会議室に。理由は聞かなかったが、オスプレイだけに、対抗馬との「ニアミス」は避けたかったか。