中世城館と信長の伊賀侵攻解説 津 三重歴史研究会で福井氏講演

【講演する福井氏=津市羽所町のアスト津で】

【津】三重県内の研究者や愛好家で作る三重歴史研究会(椋本千江会長、会員52人)は20日、津市羽所町のアスト津で新春歴史講演会を開催。伊賀中世城館調査会顧問の福井健二氏(81)=伊賀市生琉里=が約60人の会員らに「伊賀天正の乱と中世城館」と題して講演し、中世の城の成り立ちや織田信長の伊賀侵攻を解説した。

福井氏は天守閣や石垣がある近世の城に対し中世の城館は「館の周囲を掘りその土を内側に盛り上げた土塁」と解説。守護大名がいなかった伊賀地方では村を支配する土豪が築いた城館が670以上あるとして「領民が最後に身を守る場所として力を合わせて作った」と説明した。

織田信長の伊賀侵攻では山岳地帯に点在する城館で土豪軍が激しく抵抗し3度にわたり攻撃を受けた経緯を史料を基に紹介。来場者の「『織田と戦をしたら負ける』という情報は入らなかったのか」との質問に「寝返った者もいるが大半は戦った。領土領民を守る郷土愛が強かったのでは」と推察した。