オスプレイ、来月に県内初飛来 安全と住民配慮要望へ 三重県と伊勢市、防衛省に

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に所属する米海兵隊の輸送機オスプレイが2月、三重県伊勢市小俣町の陸上自衛隊明野駐屯地に飛来する。陸自と米海兵隊による共同訓練の一環で、オスプレイが三重県内に飛来するのは初めて。県と市は「オスプレイの飛来を心配に思う住民もいる」として、安全の確保や住民への配慮を求める要望書を防衛省側に提出する方針だ。一方、訓練期間中には米海兵隊員が駐屯地から外出することも想定されるため、防衛省側は「県警と協力してトラブルの防止に努める」としている。

防衛省によると、オスプレイが県内に飛来するのは2月4日と5日。明野駐屯地はオスプレイの整備拠点となる。最大で4機が飛来し、饗庭野演習場(滋賀県高島市)まで隊員らを輸送するという。

訓練には陸自第3師団の約600人と約340人の米海兵隊員が参加する。訓練の期間中は一部の海兵隊員が明野駐屯地を訪れ、食事などで駐屯地の敷地外に出ることが想定されているという。

饗庭野演習場では平成25年の共同訓練でオスプレイを使用したが、三重県内では初めて。防衛省は明野駐屯地に飛来させる理由として「饗庭野に近く離着陸や整備の環境が整っていること」を挙げる。

一方、ある防衛関係者は「将来的にオスプレイが明野に配備されることを見越しての対応では」とみる。陸自が目指すオスプレイの導入が実現すれば、明野駐屯地のように飛行訓練を担う施設が必要だからだ。

県と市は16日夕、東海防衛支局(名古屋市)の担当者から訓練の実施について事前に報告を受けた。これを受け、鈴木健一市長と県の福永和伸防災対策部長が21日、森卓生支局長に要望書を手渡す。

県と市は要望書で、オスプレイの飛行に安全を確保するよう求める方針。駐屯地の周辺には学校や住宅が立ち並んでいることから、騒音や振動を低減させるために高度などに配慮することも要望する。

鈴木英敬知事は18日のぶら下がり会見で「オスプレイは国民の不安を完全には払拭できていない」とした上で「国の責任で不安の払拭(ふっしょく)に努めてほしい。対策や情報提供をお願いしたい」と述べた。

東海防衛支局は、周辺住民に回覧板でオスプレイの飛来を事前に周知する方向で調整している。オスプレイが離着陸した際には県と市に連絡をするほか、飛行時の音量を測定して公表するという。

また、海兵隊員らの外出によるトラブルや事件事故が発生しないよう、県警の協力で駐屯地周辺の警備に当たるほか、関係機関との緊急連絡網も設ける予定。「住民の理解とトラブルの回避に努めたい」としている。