改元「新時代を笑顔で」 三重県知事が年頭記者会見

【年頭の定例記者会見で、今年の抱負を述べる鈴木知事=三重県庁で】

鈴木英敬三重県知事は7日、県庁で年頭の記者会見に臨んだ。5月に控える改元について「あらたな時代を明るく笑顔で迎えられるチャンスとしたい」と強調。「最後の地方訪問」とされる天皇陛下の伊勢神宮訪問や、発生が危惧される南海トラフ地震などの防災に尽力する考えを示した。虐待が疑われる児童の一時保護が必要かどうかの判断に、人工知能(AI)を活用する実証実験に取り組むことも明らかにした。

鈴木知事は改元について「人々の気持ちが一新されたり、社会の雰囲気が明るくなったりするチャンス」とした上で「県庁も漫然と捉えず、県民が幸福を実感できるよう、これまでの制度や事業のあり方、仕事のやり方を一新するチャンスとしたい」と述べた。

天皇皇后両陛下が4月18日に伊勢神宮を訪問されることには「天皇陛下として最後の地方訪問となる見込み」とした上で「平成の時代に国民の気持ちに寄り添って歩んでくださった両陛下への感謝と新時代への思いを県民と共有したい」と述べた。

今年は伊勢湾台風の襲来から60年に当たることや「亥年は大規模災害が多い」とされることを踏まえ、防災も「万全を期す一年としたい」と説明。30年以内に発生する確率が70―80%とされる南海トラフ地震は「新元号のうちに来る可能性が高い」と述べた。

産業技術総合研究所(東京)と連携し、児童の一時保護にAIを活用する実証実験に取り組む考えも示した。一部の児童相談所に専用端末を配備し、5月にも運用を始める。「子どもの命を守れるよう、AIで判断の精度や保護者の安心感を高めたい」と述べた。

2年後の三重とこわか国体・とこわか大会(全国障害者スポーツ大会)や来年の東京オリンピック・パラリンピックに向けた準備や競技力向上にも意欲を示した。約117億円とされる国体の開催経費についても「前例にとらわれず削減に努める」と述べた。

「県民の信頼回復に全力を挙げる一年としたい」と説明。県で相次いだ不適切な事務処理に「県民はあきれかえっていたと思う」とした上で「県庁は変われると信じている。職員が一丸となって信頼回復に全力を挙げ、再発防止に取り組む」と述べた。

一方、任期満了(4月20日)を控える中で、これまで「熟慮中」としていた自らの進退について問われた鈴木知事は「しかるべき時期に判断していくが、まだそのタイミングではないと思っている。最終判断に向かっている」と述べるにとどめた。