雇い止め「危機感弱い」 ユニオンみえ、知事と面談 三重

【鈴木知事(手前)と面談する塩田委員長(右端から2人目)ら=三重県庁で】

三重県亀山市のシャープ亀山工場で働いていた外国人労働者が雇い止めをされた問題で、三重一般労働組合(ユニオンみえ)の幹部らが20日、県庁で鈴木英敬知事ら県幹部と面談した。離職者のうち8割は自己都合退職とする県の見解に対し、組合側は「雇い止めと同じと受け止めるべき」と主張した。

組合幹部や雇い止めをされた外国人ら11人が訪れ、生活支援など事前に申し入れた要望への回答を求めた。広岡法浄書記長は情報を共有するため、県の対策チームに組合員を加えるよう求めた。

村上亘雇用経済部長が「会議では企業の情報を扱うため加入は難しい」と断ると、広岡書記長は「全ての会議に参加することはできなくても参考人として意見を聞いてほしい」と述べた。

県側は外国人労働者を対象に合同就職相談会を開くと説明。雇用経済部と環境生活部が立ち上げたチームに、子ども・福祉部と県土整備部、県教委が加わったことも明らかにした。

また、シャープと下請け企業から聞き取った内容として、昨年12月から今月までに3938人が離職したが、うち雇い止めは698人で、残り3240人は自己都合で退職したと報告した。

鈴木知事は「多文化共生社会を目指す県にとって、多くの外国人が活躍する場が失われたことは非常に残念。一刻も早く再就職できるよう全力を尽くす」と述べた。

広岡書記長は面談後の記者会見で、雇い止めの人数を組合より少なく把握しているため「会社の話を鵜呑みにしていて危機感が弱い」と話した。

鈴木知事が組合の意見を参考にする考えを示したことは評価しつつ、「補助金を払ってまで誘致した県はシャープに抗議すべきだ」と訴えた。

塩田至執行委員長も「県のチームは既存の対策を紹介するだけ」と指摘。外国人労働者の受け入れ拡大を目指す政府の方針を念頭に「労働者が使い捨てにされる状況が深刻化するのでは」と懸念した。

雇い止めをされた5人の外国人労働者らは「困っている状況を真摯に受け止め、生活基盤を確保できる対策をしてほしい」と語った。