四日市の女児遺棄事件 ペルー人男に懲役9年6月 「傷害致死」認定 三重

昨年8月、内妻の連れ子であるナガトシ・ビアンカ・アユミちゃん=当時(6つ)=を死亡させ、遺体を車内に遺棄したとして、傷害致死と死体遺棄の罪に問われた、ペルー国籍の三重県四日市市大治田三丁目、無職トクダ・バレロ・フェルナンド・ホセ被告(37)の裁判員裁判で、津地裁(平手一男裁判長)は19日、「死亡の原因となる暴行を加えた判断に合理的な疑いは差し挟まない」として傷害致死罪の成立を認め、懲役9年6月(求刑・懲役12年)の判決を言い渡した。

平手裁判長は判決理由で、医師の所見や現場に残された血痕の状況などを証拠採用し、「傷害の原因は他人からの暴行としか考えられず、第三者が入り込んだ事情もうかがえない」として傷害致死罪を認定。「階段から転落した」とする弁護側の主張は「負傷状況と整合せず、死体遺棄に至る行動や供述の変遷の理由説明も信用できない」と退け、「被告人の暴行以外の原因で負傷した可能性は想定できず、合理的な疑いは残らない」と指摘した。

日常的な虐待に及んだ可能性は否定しながら「何らかの事情で突発的に暴行に及んだとみられる」とし、「暴行の態様や程度は相当に危険で悪質。守るべき立場にありながら暴行を加え、発覚を免れようと救命措置をとらずに死に至らしめた経過は厳しい非難に値する。遺体を隠匿、遺棄したのも身勝手で同情する事情はない」と結論付けた。

判決によると、トクダ被告は平成29年8月16―20日ごろまでの間、自宅アパート居室でアユミちゃんに暴行を加え、外傷性ショックにより死亡させた。また29日にかけて、遺体を箱詰めして鍵をかけるなどして隠匿し、アパート駐車場に駐車した車に運び入れて遺棄した。