次期三重県知事選 元玉城町議の鈴木氏出馬へ 知事、依然進退表明せず

【記者会見で、知事選への立候補を表明する鈴木氏=三重県庁で】

元玉城町議の鈴木加奈子氏(79)=同町長更=は19日、任期満了(来年4月20日)に伴う三重県知事選に無所属で立候補すると表明した。県内の22団体で構成する「県民本位のやさしい三重県政をつくる会」が擁立し、共産党の推薦を受ける。一方、鈴木英敬知事(44)は19日も「熟慮中」として進退を表明せず。県議会最終日の20日に表明する可能性も低く、議会内では年明けに持ち越されるとの観測が浮上している。

県庁で会見した鈴木加奈子氏は県政について「伊勢志摩サミットに随分と金をつぎ込んだが、横断歩道の白線は消えたまま。医療費の窓口無料化も遅れている」と批判。「年齢に不安はあったが、体力と気力に自信がある。県民本位の県政を取り戻す」と述べた。

その上で、平和憲法を守る県政への転換▽県民に優しい県政への転換▽県民が主人公の規律ある財政への転換―を方針として掲げると説明。国保料の引き下げや最低賃金の引き上げ、大学生の給付型奨学金創設、保育園の増設、学校給食の無償化などを進めると強調した。

県民本位のやさしい三重県政をつくる会は9月から候補者の選定を開始。11月30日の会議で鈴木氏を候補者に選んだ。辻井良和会長は知事選での野党共闘について「なるべく多くを集めたい。現職に批判的な人との話し合いを進めたい」と述べた。

鈴木氏は中国・大連出身で戦後に帰郷。県立松阪工業高を卒業後、旧大安町立成章中で養護教諭として勤務した。昭和50年9月の町議選で初当選し、9期36年間を務めた。市民団体「県生活と健康を守る会連合会」の会長を務めている。

一方、鈴木知事はぶら下がり会見で、鈴木加奈子氏の出馬表明についてコメントを求められると「どんな主張をされるのか、県政を預かる立場としてよく拝見したいと思う」と語った。自らの進退については、これまでと同様に「熟慮中」と述べるにとどめた。

県議らの間では、鈴木知事が3選を目指して出馬するとの見方が依然として大勢を占めるが、表明の時期は判然としないまま。本会議で進退を表明するとの慣例を踏まえ、11月定例月会議の最終日に当たる「12月20日説」が浮上していた。

ただ、鈴木知事は19日現在も議会に対して本会議場での発言を申し入れていないため、20日の本会議で表明する可能性は低いとみられる。このため、議会内では平成31年の定例会が開会する「来年1月17日説」も新たに浮上している。