三重県産活カキの輸出解禁 シンガポールが承認、来春初出荷へ

【鳥羽市内のカキ養殖(県提供)】

三重県は14日、シンガポールに向けた県産活カキの輸出が解禁されたと発表した。県は日本とシンガポールの両政府に対し、活カキの輸出を解禁するよう求めていた。シンガポールに向けて活カキの輸出が解禁されるのは全国の都道府県で初めて。輸出が実現すれば、県産活カキが海外に輸出される初のケースとなる。県は来春の初出荷を目指し、県産の活カキを現地に売り込む方針だ。

県は昨年12月、全国の都道府県に先駆けてシンガポールへの輸出に向けた取り組みに着手。6月には、養殖や殺菌の方法を記した「衛生管理プログラム」を水産庁を通じてシンガポール政府に提出した。

シンガポール政府は県産活カキの安全性を確認し、プログラムを承認。シンガポール政府は輸出時に添付する衛生証明書の様式について日本政府と協議した上で、12日付で県産活カキの輸出を承認した。

県によると、一般的なカキの養殖には約二年を要するのに対し、プランクトンが豊富な県内の漁場では一年ほどで養殖できる。養殖の期間が短いため、県産のカキは渋みが少なく、甘みが強いという。

シンガポールには日本と同じく生のカキを食べる文化があり、オイスターバーなどで消費されているという。シンガポールは既に、米国やカナダ、オーストラリアなど八カ国から活カキを輸入している。

輸出の解禁を受け、カキ養殖などに携わる県内の三業者は来年2月21日にシンガポールで開かれる水産物の商談会に出展する予定。現地の買い付け人や飲食・宿泊業者らに県産カキをアピールする。

鈴木英敬知事は14日のぶら下がり会見で「全国に先駆けて輸出すれば、県産活カキの認知度が向上するはず。シンガポールは富裕層も多く、世界への波及も期待できる。一日も早く輸出したい」と述べた。