伊勢苔玉が人気 奥野さん、展示販売 おかげ横丁であすから 三重

【体験教室で教えている「夫婦岩」を模した苔玉を持つ奥野さん=伊勢市二見町江で】

【伊勢】三重県伊勢市楠部町の苔玉作家、奥野知子さん(41)が市内の山林で採取した苔(こけ)を使った盆栽「伊勢苔玉」が人気を集めている。クリスマスや正月用などデザインを自由にできる上、手入れも簡単な点が評価され、体験教室には大勢が参加。奥野さんは15日から、同市宇治中之切町のおかげ横丁で約2週間、苔玉を展示販売する。

苔玉は盆栽技法の一つ。植物の根を土で包んで表面に苔を張り、苔が取れないよう糸で巻く。苔を貼ると保湿性が高まり、少ない水の量でも育つ。屋内外のどちらでも育てられ、手入れのしやすさから盆栽の中でも初心者向け。起源は江戸時代とされている。

奥野さんは15年前、苔玉と出会った。夫が所有する市内の山で山野草に苔を貼り付け、苔玉のまねごとをしたのがきっかけ。親戚や知人に作品を贈ると好評で、販売の依頼も来るようになった。知人の勧めもあり、伊勢神宮内宮前のおはらい町で露店を出すようになり、今では土日祝日に作品を販売している。

評判を聞きつけ、同市二見町江のショッピングプラザ「伊勢夫婦岩めおと横丁」が体験教室の開催を依頼。奥野さんはプラザ内のカフェで不定期で講師を務めている。約1時間で作れ、どこにでも飾れ、和洋を問わないデザインが人気の秘訣(ひけつ)だ。若者の参加も多い。

授業料は1600―2700円。カフェには奥野さんの作品を展示し、販売価格は千―3千円。体験教室で生徒が作った商品と販売商品のいずれも苔が痛んだら無料で直す。苔玉の寿命は大きさで異なるが、半年から2年。土を入れ替えるとみずみずしさを取り戻す。

おかげ横丁の展示販売は歳の市で実施。縁起物の南天を使った作品など正月用の苔玉を約十種類展示販売する。奥野さんは「土に触れると心が落ち着く。作品に触れて同じように癒やされる人がいたらうれしい」と話している。

体験教室の問い合わせは伊勢夫婦岩めおと横丁=電話0596(43)4111=へ。