三重県「コンプライアンス懇話会」 メンバー、年内にも選定 県議会常任委

三重県議会は13日、総務地域連携、防災県土整備企業、教育警察の各常任委員会と予算決算常任委の各分科会を開いた。県は障害者雇用率の算定誤りや相次ぐ職員の不祥事などを受けて設置する「コンプライアンス懇話会(仮称)」のメンバーを年内にも選定する考えを示した。法制度やリスクマネジメントの専門家、企業のコンプライアンス担当者ら5人程度で構成する方針。12月中にもまとめる再発防止策の案に対する意見を募る。年明けにも初会合を開く予定。

◆「早い段階で議会議論を」
〈総務地域連携=服部富男委員長(8人)〉

相次ぐ不祥事や不適切な事務処理の再発防止に向けた取り組みを説明した県当局に対し、委員からは「早い段階で議会の議論を交えるべき」との指摘が上がった。「問題は職員の自覚だけ。同じ繰り返しだ」と一蹴する意見もあった。

【再発防止】
県当局はコンプライアンス懇話会(仮称)の意見を踏まえ、来年3月にも再発防止策を確定させる方針。「制度や仕組みの見直し、組織体制のあり方、職員の意識向上や育成など、再発防止に向けて幅広く検討している」と説明した。

三谷哲央委員(新政みえ、6期、桑名市・桑名郡)は「県の案はいつ議会に示すのか」と尋ね、「議会も含めて課題を共有して議論を進めることが大事。懇話会に示されるのは結構だが、もう少し早い段階で議会の議論を交えるべき」と指摘した。

嶋田宜浩総務部長は、行政改革の状況を報告する来年の2月定例月会議で意見を出すよう求めた。

一方、奥野英介委員(鷹山、3期、伊勢市)は「職員に自覚がないという意見だけで済む」と述べ、相次ぐ不祥事は職員の自覚に起因すると主張。「外部に意見を求めても、どれだけ監督しても駄目だ」とし、再発防止の取り組みを一蹴した。

県当局は「県民の信頼を損ねる不祥事が続いていることを受けて検討している。何らかの手を打つ必要がある」と説明した。
◆障害種別に広く対応を
〈教育警察=木津直樹委員長(8人)〉

県警が来年度の障害者雇用率を達成するために障害者の採用を進めていることに対し、委員からは幅広い障害種別に対応した採用や職場での合理的配慮を求める意見が出た。

【障害者雇用率】
障害者雇用率の算定を誤っていた問題で、県警は本年度に身体障害者を対象に採用選考を実施し、事務職員として3人が合格したと報告。現在、新たに障害者4人を募集していると説明した。

杉本熊野委員(新政みえ、3期、津市選出)は「幅広い障害種別に対応するため、業務を工夫して採用すべき。合理的配慮についての議論はあったのか」と尋ねた。県警の担当者は「個々の実情に応じて勤務場所を検討する。エレベーターがないなど施設環境の問題もある。働きやすい環境を考えたい」と述べた。

【移動オービス】
県警は自動車の走行速度を抑制するため、来年度から可搬式速度違反自動取締装置(移動オービス)2機を導入する方針を示した。「すでに導入している愛知、岐阜両県では効果が出ている」とし、設置費を来年度当初予算の中で要求している。

舟橋裕幸委員(新政みえ、6期、津市)は「可搬式の場合も、事前に速度の取り締まりを告知する看板は立てるのか」と質問。県警は「肖像権の問題があるため、事前の告知が必要。当面は看板を置くつもり」と説明した。
◆水道管路耐震計画を見直し
〈防災県土整備企業=小島智子委員長(8人)〉

県は平成29―38年度の10年間で浄水場や管路の耐震化を進める計画を見直し、設置から40年以上が経過した水道の管路約6・5キロも耐震化工事の対象に組み入れることを検討していると明らかにした。災害発生時に応急給水活動の拠点となるため。

【耐震化工事】
県は計画の中で、総延長約430キロの管路のうち40年以上が経過した管路約6・5キロは耐震化を進める計画に入っていなかったが、38年度までに耐震化しようと計画の見直しを進めている。

この見直しの中で、39年度以降に耐震化を完了する予定だった高野浄水場(津市)の6施設について完了時期を2年前倒しすることを検討している。

【ブロック塀】
大阪北部地震で倒壊したブロック塀の下敷きになって女児が死亡したことをきっかけに、県内で建築基準法に違反したブロック塀が見つかったことを受け、県は新しい建築物では建築基準法の順守を促す考えを示した。

日沖正信委員(新政みえ、5期、いなべ市・員弁郡)は「建築基準法のブロック塀に関する規定はこれまで施工業者に認識されていたのか」と尋ねた。

県当局は「十分に伝わっていなかった可能性がある。建築基準法の施行開始時からブロック塀に関する規定はあり、地震が発生する度に啓発してきた」と答えた。