伝統の和菓子を伝授 三重調子専門学校 職人暦60年の長井さん 三重

【生徒にあん巻きの作り方を手ほどきする長井さん(右端)=津市大谷町の三重調理専門学校で】

【津】三重県紀北町長島で93年間営業し、今年8月に閉店した和菓子店「とらや製菓」の長井英昭さん(74)が27日、津市大谷町の三重調理専門学校で、2年生22人に伝統の和菓子「あん巻き」や「らくがん」などを伝授した。

長井さんは同店の二代目として生まれ職人歴は60年。妻の幸さん(73)と共に店を切り盛りしどら焼き生地でこしあんを巻いた人気のあん巻き「とらまき」は最盛期は1日100―150本を販売した。

昨年末に長井さんが腰を痛めたことから8月末に惜しまれつつ閉店。同店かららくがんの木型などを譲り受けた同校が技術の伝承を依頼し実習が実現した。

長井さんは生徒に「あんは北海道のあずきを一から煮つぶし半日かけて炊いている」や「皮の生地は卵と砂糖を泡立てずにゆっくりほぐす」などと説明し、鉄板に木枠を載せて実演。寄贈した木型を使ってらくがんも手ほどきした。

川口裕也君(19)は「長年使った鉄板で油がなじんですごいと思った。職人さんに教わる体験は貴重で面白かった」と感想を話した。

長井さんは「技術を伝えることができてうれしい。若い人の力で今に合うような商品にしてもらえるといい」と喜んでいた。