雨シリーズや日本里帰り作 津の書家・菊山氏、東京都美術館「現代の書」展に出品

【横5メートルにわたる大作「雨を聴く」と菊山氏=東京都台東区上野公園の東京都美術館で】

東京都台東区の東京都美術館が書の鑑賞をテーマに開催中の「見る、知る、感じる―現代の書」展に、三重県津市の書家・菊山武士(つよし)氏(51)が、出展作家6人のうちの1人として、代表作の雨のシリーズなど作品9点を展示している。来年1月6日まで。

同展は、書の公募団体で活躍する若手・中堅作家の中から同館が選んだ6人が出品。書の世界が古典を重視する一方で、現代的なあり方を追求し、表現の幅が豊かに広がっていることを「見て、知って、感じて」もらい、書に興味を持ってもらうのが狙い。

菊山氏は現代書の分野で国内外に活躍し、産経国際書展文部科学大臣賞や国井誠海賞のほか、“書道界の芥川賞”とも言われる手島右卿賞を受賞している。

菊山氏の作品は、会場で「感じる」書として展示。「あめ」の文字をひらがなやハングル、漢字でたくさん書き、夕立を絵画的に表現した作品「驟雨(しゅうう)」をはじめ、「共」「隣」といった漢字一字の大字書作品などがある。「驟雨」は9年前にベルギーの収集家の手に渡ったもので、同展のため日本に里帰りした。横90センチ、縦1・8メートルの大作。

ほかに、18センチ四方の紙、約400枚にそれぞれ異なる「あめ」を書いて壁面に配置した作品「あめの記憶」や、横5メートルにわたる「雨を聴く」もある。

菊山氏は「普段想像する書道とは違うものだと思うが、ただ文字を読むだけでなく、好きでも嫌いでも良いから(作品から)何か感じてもらえれば」と話している。

来月1日午後2時から、菊山氏ら3作家のアーティストトーク(無料)もある。入館料は一般500円、65歳以上300円、学生以下無料。問い合わせは同館=電話03(3823)6921=へ。