「現場の声調べて、取り組みの情報発信も」 公取委に有識者ら要望 津で懇談会 三重

【公取委のあり方について意見を交わす出席者=津市桜橋の県教育文化会館で】

【津】公正取引委員会は15日、三重県津市桜橋の県教育文化会館で、県内の有識者との懇談会を開催。最近の取り組みについて説明し、出席者と意見交換した。

地域の実情などを聞き取り公取委の活動や競争政策についての理解を深める目的で全国で実施している。中部事務所では管内6県で年1回開き、本年度は三重地区で実施した。地元からは学識者、経済界、消費者団体の代表と県内の独占禁止政策協力委員など7人、公取委からは山本和史委員、田邊靖夫中部事務所長らが出席した。

山本委員は冒頭「地域の日頃の実情を競争政策運用に生かしたい」とあいさつ。独占禁止法の違反事例や下請法の運用状況を報告し、人材の獲得やデータの収集などの新たな分野での競争政策の検討会など最近の取り組みを紹介した。

四日市大総合政策学部の鬼頭浩文教授は「人手不足のしわ寄せが若い世代にきており雇用のされ方や賃金が公正でないのではないか」と語り、津商工会議所の辻正敏副会頭は自治体の公契約条例に触れ「単価ごとの受注でなく工事一式で請け負っており、末端の賃金をどこまで明確にできるのか疑問」と述べた。

県中小企業団体中央会の別所浩己参事は「下請け企業は買いたたきにあっても先の取引を考えると声を出しづらい。書面調査以外にも現場の声を調べて」と要望。複数の出席者から「公取委の取り組みをもっと情報発信すべき」との意見が出された。