三重県議会常任委 29年度特別会計決算 貸付金不要額6億円に

【平成29年度一般会計歳入歳出決算議案の関係分を全会一致で「認定すべき」とした環境生活農林水産常任委=三重県議会議事堂で】

三重県議会は1日、総務地域連携、環境生活農林水産、医療保健子ども福祉病院の各常任委員会と予算決算常任委分科会を開いた。県は農林水産部関係の分科会で、平成29年度特別会計歳入歳出決算のうち、沿岸漁業者や林業経営者を対象とした貸付金の不要額が約6億円に上ると報告。委員からは「不要額があまりにも多いのではないか」との指摘が出た。県は貸付金の申請が少なかったことが影響したと説明した。

◆漁業者向けほとんど執行されず ― 〈環境生活農林水産=廣耕太郎委員長(8人)〉
平成29年度一般会計歳入歳出決算議案のうち環境生活部関係分と農林水産部関係分、農林水産部が所管する特別会計歳入歳出決算議案をいずれも全会一致で「認定すべき」とした。

県は林業経営者に無利子で貸し付ける林業改善資金貸付金事業で予算約8億1千万円のうち不要額は約3億円だったと報告。沿岸漁業者向けの貸付金事業では予算約3億3千万円のほとんどが執行されず、不要額となった。

今井智広委員(公明党、3期、津市選出)は「沿岸漁業者向けの貸付金のほとんどが不要額に回っているのはなぜか。水産業を振興してほしいが、来年度以降はどうするのか」と質問。

県当局は「今のところ借り手がいない。県の貸付金は全額返還する仕組みなので、国の補助事業のほうに需要がある。5年ごとに見直すので、次の見直し時期である32年度をめどに判断したい」と答えた。

また、仲越哉次長は借り手がいない理由を「保証人が足かせになっている」と説明。「本年度から審査期間を短くして随時貸し付け、必要な保証人の数を減らしている」と述べた。
◆子ども医療センター実質収支30万円 ― 〈医療保健子ども福祉病院=野口正委員長(7人)〉
平成29年度一般会計歳入歳出決算議案の関係分を賛成5、反対1の賛成多数で、昨年6月に開設した県立子ども心身発達医療センターの特別会計歳入歳出決算など4議案をいずれも全会一致で「認定すべき」とした。

県は一般会計歳入歳出決算で、常任委に関係する部局の歳入約84億5千万円のうち、県債は4億8千万円だったと報告。うち2億3500万円は療養環境整備事業、1億4900万円は家庭的養護推進事業に充てた。

子ども心身発達医療センターの特別会計歳入歳出決算では、一般会計からの繰入金を含めた歳入が16億5960万円、歳出が16億5930万円。実質収支額は約30万円で本年度に繰り越す。入院料や外来診療などで得た収入は約5億4千万円だった。

山本里香委員(共産党、1期、四日市市)は一般会計歳入歳出決算議案の関係分の認定に反対。「県民が求めている医療保健部の仕事内容に対して予算が十分に充当されているとは言えない。障害者福祉の面でも問題がある」と訴えた。
◆2年後、非常勤職員の任用規定 ― 〈総務地域連携=服部富男委員長(8人)〉
平成29年度一般会計歳入歳出決算の地域連携部関係分と総務部関係分について、全会一致で「認定すべき」とした。

県は非常勤職員の任用に関する規定を2年後の4月に設ける考えを示した。非常勤職員に関係する地方公務員法などが改正されたことへの対応。選考方法や任期などを明記する。

国は非常勤職員の全国的な増加を受け、法改正で任用制度を明確にするよう定めた。県は法改正を受け、これまで要領に盛り込んでいた非常勤職員の守秘義務などを規定に明記する。

また、県が非常勤職員に支給していない期末手当についても、改正された地方自治法では「支給が可能となるよう、給付に関する規定を整備する」と定めている。

県の非常勤職員は約3100人に上る。正規職員の事務などを補助する業務補助職員は600人、嘱託職員は約2500人を占める。

田中智也委員(新政みえ、2期、四日市市選出)は分科会で「改正を契機に職員数を絞れば県の行政サービスを衰退させかねない。財源の確保も国に要望してほしい」と求めた。