三重県議会・予決常任委 山口氏の代表罷免要求 データ放送言及なしで

【監査委員事務局分を含む決算議案を賛成多数で「認定すべき」とした戦略企画雇用経済分科会=三重県議会議事堂で】

三重県議会予算決算常任委員会は31日、戦略企画雇用経済、防災県土整備企業、教育警察の各分科会を開いた。戦略企画雇用経済分科会では前日の予算決算常任委に続き、本年度末に廃止される県の「データ放送」に対する意見が定期監査報告書に盛り込まれていないことを問題視し、山口和夫代表監査委員の罷免を求める声が上がった。一方、同分科会は監査委員事務局分が盛り込まれた平成29年度一般会計決算議案を賛成多数で「認定すべき」とした。

◆答弁問題視、決算議案に反対も ― 〈戦略企画雇用経済=芳野正英委員長(8人)〉
平成29年度一般会計歳入歳出決算議案のうち、監査委員事務局などの部外関係分、戦略企画部関係分、雇用経済関係分のいずれについても、6対1の賛成多数で「認定すべき」とした。

部外関係分の決算議案には、稲森稔尚委員(草の根運動いが、1期、伊賀市選出)が反対。稲森委員は30日の予算決算委で山口和夫代表監査委員が答弁した内容を問題視。「山口和夫代表監査委員を罷免すべき」と述べ、決算議案に反対する考えを示した。

30日の常任委では、利用率の低迷を理由に本年度末で終了する「データ放送」への記述が定期監査報告書に盛り込まれていないことに疑問が相次いだ。山口代表監査委員は理由を「県の見直しに一定の評価をしている」と説明していた。

岡野恵美委員(共産党、1期、津市)は、マイナンバー制度の関連費が盛り込まれていることを理由に戦略企画部関係分の決算議案に反対。雇用経済部関係分についても「大きな企業が企業立地の補助金などで優遇されているのではないか」として反対した。

 

◆災害復旧費56億繰り越し 台風被害増で時期遅れ原因 ― 〈防災県土整備企業=小島智子委員長(8人)〉
県土整備部と防災対策部に関係する平成29年度一般会計歳入歳出決算議案を、全会一致で「認定すべき」とした。

県土整備部関係の29年度決算では、災害復旧費に計上された136億7900万円のうち、前年度に比べて約42億円多い56億円を翌年度に繰り越した。支出しなかった「不用額」も10億円に上る。

県土整備部は繰り越しが増えた理由について「29年度は県内に大きな被害を与えた台風が多く、台風の時期も例年より遅かったことが影響した」と説明している。

監査委員の決算審査意見書では予算の繰り越しについて「全体として前年度との比較で増加している。やむを得ない場合を除いて年度内に事業が完了するよう、計画的、効率的な執行に努められたい」と指摘している。

一方、分科会では中嶋年規委員(自民党県議団、4期、志摩市選出)が「繰り越しでも駄目なものと仕方ないものもある。そういった観点での監査を」と求めた。監査委員事務局は「特筆すべきことがあれば載せたい」と説明した。

 

◆ものづくり科位置付け 「中途半端では」の声 ― 〈教育警察=木津直樹委員長(8人)〉
県教委は平成29年度一般会計歳入歳出決算で、学校建設費約11億7千万円のうち約2億8千万円を翌年度に繰り越したと報告。4月に県立四日市工業高校で開校した「ものづくり創造専攻科」の整備工事などが年度内に完了しなかったためと説明した。委員からは「中途半端なものをつくってしまったのではないか」との指摘が出た。

舟橋裕幸委員(新政みえ、6期、津市選出)は「ものづくり創造専攻科の入学者は当初の目標より少なかった。いろいろな企業と話すと、大手企業は『高卒で採用して自社の専門学校で育てた方が良い』『大学の工学部を卒業したほうが就職には有利』という話がある。そういった意見がある中でこの専攻科をどう位置付け、来年度はどのように取り組むのか」と尋ねた。

県教委の担当者は「県内の企業からは育てる余裕がないので育成する場がほしいということだった。就職先の企業ですぐに活躍できる人材の育成を進めている。大手企業からはすでに採用したいという意向が出ている。企業で活躍できる力を幅広く育成していきたい」と述べた。