
【鈴鹿】三重県鈴鹿市は同市白子本町の伊勢型紙資料館で、企画展「ちょっと昔の白子と伊勢型紙」を開き、白子地区を撮影した古写真など31点、伊勢型紙の基本となる4技法を使った型紙14点を展示している。来年1月14日まで。
昔の職員が撮影したり、地域の人の寄贈などで、市が所有する昭和20年代から50年代の写真を展示。伊勢湾台風で配給者に並ぶ人々(昭和34年)、江島海岸での赤潮騒ぎ(同30年)、白子漁港(同26年)など、当時の町並みや生活の風景、港のなりわいなどを撮影した貴重な写真のほか、昭和30年に伊勢型紙の人間国宝に認定された突き彫りの南部芳松さん(1894―1976年)ら5人の彫刻場面の写真が並ぶ。
型紙は突き彫り、道具彫りなど4技法が分かりやすく彫られた作品を選んで展示した。
担当の市文化財課では「今の風景と比較しながら当時を懐かしんでもらえれば」と話していた。