三重県議会予決常任委 県監査報告書、データ放送に言及なし 疑問の声相次ぐ

【監査報告書で県のデータ放送に言及しなかった理由を説明する山口代表監査委員=三重県議会議事堂で】

三重県議会予算決算常任委員会(津村衛委員長、47人)は30日、平成29年度一般会計決算議案などへの総括質疑を開き、14人が質問に立った。利用率の低迷を理由に本年度末で終了する「データ放送」に対する意見が、本年度の定期監査報告書に盛り込まれていないことに疑問の声が相次いだ。県の代表監査委員を務めているのは、25年に戦略企画部長としてデータ放送の導入に携わった山口和夫氏。県が既にデータ放送を見直す方針を示したことを理由に、報告書ではデータ放送に言及しなかったと説明した。

データ放送は、リモコンの「dボタン」を押すとテレビ画面で県政情報などを入手できるサービス。県は26年4月から導入してきたが、利用率の低迷を受けて本年度末で廃止する考えを示している。

一方、監査委員が24日に公表した本年度の定期監査報告書にデータ放送の記述はなく、「効果的かつ的確に県政情報を提供するため、メディアミックスを意識するよう求める」などとするにとどめている。

この日の常任委では、藤根正典委員(新政みえ、2期、熊野市・南牟婁郡)が「山口代表監査委員はデータ放送が企画された当時の戦略企画部長。監査にデータ放送の記述がない」と指摘した。

山口代表監査委員は答弁で「県が6月にデータ放送を見直す方針を示した。契約満了時に見直されることは監査としても一定の評価をしており、定期監査報告書では言及していない」などと説明した。

これに対し、稲森稔尚委員(草の根運動いが、1期、伊賀市)は「代表監査委員は誰の利益を守ろうとしているのか。答弁の姿勢は客観性が感じられない。代表監査委員の適格性が問われている」と追及した。

山口代表監査委員が「監査の意見は4人の監査委員による合議で決められている」などと返答したのに対し、稲森委員は「それなら代表監査委員を交代されたら良いのではないか」と促した。

また、閉会直前、水谷隆委員(自民党県議団、4期、いなべ市・員弁郡)が稲森委員の発言について「非常に不適切」とし、理事会での議論を要請。理事らが協議し、正副委員長に対応を委ねた。