
【鈴鹿】鈴鹿市南玉垣町の鈴鹿医療科学大学白子キャンパス(髙木純一理事長)に26日、薬局薬剤師等在宅医療研修施設「シミュレーション・ラボ」が設置された。薬学部生や県内薬局・病院薬剤師らが在宅医療で必要な技術を身につける。11月1日から運用開始する。
同大学と県薬剤師会(西井政彦会長)が昨年6月に締結した「連携・協力に関する包括協定」に基づく取り組みの一環。
この日、両者は同大学で「薬局薬剤師等在宅医療研修施設に設置する在宅医療機器類の管理に関する覚書」を締結。髙木理事長は「日本でも先進的な取り組み。大いに活用し、時代に合わせた薬剤師のスキルアップに役立てば」、西井会長は「超高齢化社会を迎えるにあたり、これからは薬剤師も医師の指示のもと患者を訪問し、処方内容の変更などに寄与する必要がある」とそれぞれあいさつした。
施設は教室の一つを利用。薬剤師会が県の補助金「地域医療介護総合確保基金」を活用して購入したシミュレーター機器や医療機器類を設置し、管理運営は大学がする。補助金は約500万円。
受講者は薬剤投与による病態変化を再現する人形を使って正しい対応を学んだり、救急医療のトレーニングなどで専門技術を取得し、在宅医療の現場で薬剤師として服薬指導などにあたるほか、学生の教育に活用する。