KYB幹部ら三重県に謝罪 免震ダンパーデータ改ざん 県、情報提供に不満

【服部統括監(左)と面会する磯部工場長(右端)ら=三重県庁で】

KYBと子会社のカヤバシステムマシナリーが免震・制震ダンパーの検査データを改ざんした問題で、両社の幹部らが26日、三重県庁で服部浩危機管理統括監らに謝罪した。一方、同社はこの日、不正な装置が使われた疑いのある物件を追加で公表したが、幹部らは「われわれは詳細に把握していない」などとして県庁では報告を避けた。結果的に県内の公共施設は追加分に含まれていなかったが、服部統括監は同社の情報提供に対する姿勢に不満をあらわにした。

KYBの須藤公朗執行役員、近藤隆司執行役員、対策本部技術担当の鈴木努氏、カヤバシステムマシナリー三重工場(津市雲出長常町)の磯部克己工場長が来庁。午後2時から約3時間にわたって謝罪や説明に当たった。

幹部らは先週から全国の自治体などを訪れているというが、東海三県の自治体を訪問するのは初めて。県は問題発覚以降、同社に対し、県庁を訪れて問題への対応などを説明するよう求めてきた。

須藤執行役員は県庁で「免震・制震ダンパーの最終工程で、不適切な行為があった。皆さまに多大なご迷惑を掛けたことを心よりおわび申し上げる」などと述べ、服部統括監らに頭を下げた。

これに対し、服部統括監は「不誠実な行為が長年にわたって行われてきたことは遺憾。津市の工場で生産を一手に引き受けていたことも残念」と返答。不適合なダンパーを早期に取り換えるよう求めた。

服部統括監は同日中に追加で公表される施設について尋ねたが、幹部らは「発表は午後4時と聞いている。我々も全部は聞いていない」と述べ、県内に該当する施設があるかも明らかにしなかった。

また、県土整備部の担当者は既に公表された施設とは別に、四日市南署でも同じ免震ダンパーが使われていると指摘。幹部らは「残っていたデータを照合して適合と確認した」とし、改ざんはないと説明した。

服部統括監は面会後の取材に「いろんなルートで同社に問い合わせていたが、まだ分からないことが多い。きょう発表される内容すら教えてもらえなかった。的確な情報を早く提供してほしい」と述べた。

鈴木英敬知事はこれに先立つ定例記者会見で「しっかり謝罪し、不適切な部品を早期に交換してほしい」と要請。三重工場については「コンプライアンス(法令順守)を徹底してほしい」と述べた。