スペイン・バスク自治州と産業連携 大臣が来庁、三重県と覚書

【産業連携の覚書に署名するアランチャ・タピア大臣=三重県庁で】

三重県は24日、スペインのバスク自治州と産業分野で連携すると定めた覚書を結んだ。スペインの自動車向けプレス部品最大手「ゲスタンプ・オートモシオン」が、松阪市内に工場を設けたことがきっかけ。鈴木英敬知事と同自治州経済開発インフラ省のアランチャ・タピア大臣が同日、県庁で覚書に署名した。

覚書は、県と同自治州が共有して関心を持つ自動車や航空機、食品、バイオ、ロボットなどの分野で連携すると明記。このほか、先端技術の研究開発や産業政策でも協力すると定めている。

5月に工場の建設状況を視察するために来県した同自治州の政府関係者が県幹部に覚書の締結を提案した。この工場は25日から稼働する予定。タピア大臣は工場で25日に開かれる竣工(しゅんこう)式にも出席する。

この日、県庁を訪れたタピア大臣は「バスク自治州は強いアイデンティティーを持ち、独自の言語や文化がある。料理でも有名」と紹介。「県との絆を強め、さまざまな分野で連携したい」と述べた。

鈴木知事は「同自治州は一人当たりの所得がスペインで最も高く、経済が潤っていると聞いている」とした上で「県と同自治州は産業構造が似ている。覚書は両者の産業発展に有意義だと思う」と述べた。

同市の竹上真人市長、志摩スペイン村がある志摩市の竹内千尋市長、スペイン料理店の入居が計画される「アクアイグニス多気」が開業を予定する多気町の久保行央町長も出席。タピア大臣に連携を呼び掛けた。

同自治州はスペイン北部に位置し、人口は約217万人。製造業を主な産業とし、美食で有名なサンセバスチャン市がある。「欧州では、バスク人は約束を必ず守ると言われている」(タピア大臣)という。