伊賀市議「市長から圧力」 庁舎改修の議案採決巡り 市長は否定 三重

三重県の岡本栄伊賀市長ら市幹部から市役所の改修工事に関する議案に賛成するよう圧力を受けたとして、市議会が市に調査を求めていたことが18日、分かった。圧力を受けたとされる市議は、岡本市長らに議案とは関係のない公共工事が中止される可能性を示唆されたと主張。岡本市長は「議案が通らなかった場合の影響を述べただけだ」とし、圧力を否定している。市議会は会派の意向を募って市への対応を検討する方針。市では一部の議員と岡本市長による対立が続いている。今回の〝騒動〟も新たな火種となりそうだ。

市議会などによると、圧力を受けたと主張しているのは上田宗久議員。先月26日、市総務部の山本幸一郎理事から「議案が通らなければ、予定されている市道大野木白樫線の改良工事が止まることもあり得る」との電話を受けたという。

また、翌27日に花之木地区市民センターで地元の住民自治協議会幹部らを含めて岡本市長と面談した際にも、岡本市長から「議案が通らないと、大野木白樫線の工事の優先順位を変えなければならない」などとされ、議案への賛成を求められたという。

岡本市長らが上田議員に賛成を求めたのは、市役所移転後に現在の南庁舎を図書館やカフェなどが入る複合施設に改修するための議案。市議会は岡本市長と上田議員が面談した翌日の本会議で、この議案を賛成10、反対13で否決した。上田議員も反対した。

上田議員が中止の可能性を示唆されたと主張しているのは、同市大野木の市道大野木白樫線を拡幅する事業。上田議員の地元自治会が要望していた。市は本年度予算に工事費などの約1700万円を計上。今月23日に入札し、年度内の完成を予定している。

上田議員の報告を受けた岩田議長は今月5日付で市に発言の調査を依頼。市の調査結果は、山本理事の発言について「議案を通さなければ市道整備が止まる旨の発言ではない」、岡本市長の発言は「市道整備の条件として示してはいない」とし、圧力を否定した。

議会からは岡本市長に説明や謝罪を求める声が上がっている。上田議員は取材に「脅しとしか捉えられない。二元代表制を敷く議会制度を冒涜する行為だ」と話した。一方で「あくまで市長と上田議員の問題。議会として批判する話ではない」との指摘もある。

岡本市長は取材に「面談では事業は進めると説明した。止めるとは言っていない」と主張。「合併特例債が使える間に議案を通さなければ市が全額を負担する必要があるため、道路の拡幅事業が遅れる可能性があるという一般論を話しただけ」と話している。