玉城町 擬革紙の会が作品展 発足10周年を記念 三重

【多彩な擬革紙作品が並ぶ会場=玉城町田丸の奥書院で】

【度会郡】和紙にしわを付け、革のような風合いと着色を施した「擬革紙(ぎかくし)」の作品発表会が12日、三重県玉城町田丸の奥書院で始まった。昭和初期に途絶えた擬革紙の技術を復元、継承する「参宮ブランド擬革紙の会」が発足10周年を記念して開催。14日まで。

江戸時代に革の代用品として作られた擬革紙は、堀木会長の先祖の堀木忠次郎さんが考案したと伝えられ、参宮土産のたばこ入れなどに加工され、人気を集めた。明治時代になると擬革紙の壁紙がヨーロッパに輸出されるようになり海外でも評価された。時代の流れとともに衰退し、昭和初期に生産が途絶えた。

伝統工芸技術の復元を目的に玉城町や明和町などの有志が集まり、平成21年に同会を発足。和紙にしわを付ける型紙を開発し、着色や「万力」という道具を使った絞りの作業にも研究を重ねて当時の製造方法の復元に成功した。同25年には県伝統工芸品に指定された。

同展には会員15人が制作した名刺入れや財布、バッグ、アクセサリー、スマホケースなどを展示。作家や職人とコラボした作品、地元の子ども美術塾「アトリエ・コバ」の生徒らが擬革紙で作った半立体作品も並ぶ。期間中は擬革紙絞り体験もできる(500―1000円)。

堀木茂会長(69)は「新たな製品作りにも挑戦し、たくさんの人に擬革紙を知ってもらいたい」と話している。