元組員被告に懲役18年求刑 15年前の暴力団幹部射殺事件 三重

平成15年7月、山口組弘道会十代目伊勢紙谷一家の乙部和彦若頭=当時(42)=が三重県津市の自宅で射殺された事件に加担していたとして、殺人と銃刀法違反の罪に問われた元組員の住所不定、無職白井繁治被告(75)の裁判員裁判の論告求刑公判が5日、津地裁(田中伸一裁判長)であり、検察側は「自らの動機に基づいて犯行に加わり、重要かつ不可欠な役割を実行した」として、懲役18年を求刑した。判決は18日に言い渡される。

検察側は論告で「被害者に暴行を受けていて殺害したいという動機があり、殺害の謀議にも参加していた」と指摘。実行役との連絡に使用されたプリペイド式携帯電話の購入や被害者宅周辺の地図の用意、拳銃や報酬金の受け渡しなど犯行の準備をしたとした上で「否認し、反省の態度や遺族への謝罪はない。12年以上もタイへ国外逃亡して自由気ままな生活をしていた」と主張した。

弁護側は最終弁論で「謀議に加わっていたとする証拠はなく、共犯者の証言も信用できない」として加担を否定。携帯電話の購入や地図の用意などはしておらず、実行役に拳銃などを受け渡したかどうかの認識については「極めて慎重に検討すべき」として無罪を主張した。

論告などによると、白井被告は当時の組幹部や関係者ら7人と共謀して15年7月24日午後8時20分ごろ、津市高洲町の乙部若頭方玄関で、拳銃で頭部に銃弾を2発撃ち込み、脳挫傷により殺害したとしている。犯行後の17年、タイに逃亡。1月に不法滞在容疑で逮捕され、国内に移送された。