三重県警本部長が陳謝 障害者雇用率算定誤り「県民の信頼損ねた」

【障害者雇用の算定誤りを報告し、頭を下げる難波県警本部長=県議会議事堂で】

三重県議会9月定例月会議は5日、総務地域連携、環境生活農林水産、教育警察の各常任委員会と分科会を開いた。難波健太県警本部長は県警が障害者雇用率の算定を誤った問題について「障害者や家族、県民の信頼を損ね、委員にも迷惑や心配を掛け、深くおわび申し上げる」と陳謝。「不適正な状況を早期に是正する」と説明し、法定雇用率の達成に不足している障害者の雇用を早急に進める考えを示した。

■早期達成要求、正規拡大の声も
〈教育警察=木津直樹委員長(8人)〉
委員からは障害者雇用率の算定を誤った県警に対して「一刻も早く法定雇用率を達成してほしい」と求める声が上がった一方、正規職員としての採用の拡大や長期的な取り組みを促す声もあった。

【算定誤り】
難波県警本部長は「障害者や家族、県民の信頼を損ね、委員にも迷惑や心配を掛け、深くおわび申し上げる」と陳謝。「各部局とも緊密に連携し、不適正な現状の早期是正とコンプライアンス(法定順守)の徹底に取り組む」と述べた。

宮西健至警務部長は障害者手帳の有無を確認せずに障害者として算入していたことや、非常勤職員を算定の基礎となる職員に含めていなかったことが誤りを招いたと報告。法定雇用率(2.5%)の達成には「7.5人」の障害者が不足していると説明した。

中森博文委員(自民党県議団、4期、名張市選出)は「再発防止策も必要だが、一刻も早く法定雇用率をクリアする方が重要だと思う」と指摘。宮西部長は「業務補助や育児休業の代替職員でも積極的に採用できるよう検討している」などと説明した。

一方、杉本熊野委員(新政みえ、3期、津市)は「誰しも正規の採用を求めていると思っている。正規での採用を進めてほしい」と要請。下野幸助委員(同、2期、鈴鹿市)は「長期的、段階的に障害者雇用を進める計画が必要だ」と指摘した。

■国体経費、99億8000万円の試算
〈総務地域連携=服部富男委員長(8人)〉
県は3年後に開かれる三重とこわか国体・とこわか大会(全国障害者スポーツ大会)の開催に向けた準備状況を報告。過去の大会を参考に試算した結果、開催経費は99億8000万円に上る見通しを示した。

【三重とこわか国体】
過去6年間に開かれた国体のうち、東京都を除く岐阜、長崎、和歌山、岩手、愛媛の開催経費を平均した。これらの5県は開催経費とは別に、競技力向上対策費として開催年を含めた3年間で、平均17億円を支出している。

県によると、国が例年の国体と全国障害者スポーツ大会に支出している補助金は5億円ほど。国体に備える県の基金も現時点で13億円にとどまる。県国体・全国障害者スポーツ大会局は「総務部と相談しながら財源の確保に努めたい」としている。

【サーバー】
県が情報システムなどに使用するサーバーを約1億100万円で購入する議案と、県職員の業務用パソコンを約1億8300万円で購入する議案について、いずれも全会一致で「可決すべき」とした。17日の本会議で採決する。

サーバーの購入は保守期限が迫ったことを受けた対応。NTTデータ東海(名古屋市)と契約し、運営委託費を含めて八年後までに総額3億1000万円を支払う。パソコンを購入する議案は、1656台のノートパソコンを三重リコピー(津市)から購入する。

■廣委員長、定数持論展開を謝罪
〈環境生活農林水産=廣耕太郎委員長(8人)〉
廣耕太郎委員長は開会前、県議会の出前講座で定数問題について一方的な立場で発言したことを説明し「公平性を欠いた発言だった」と陳謝。県は県総合博物館について、職員の負担軽減のため、11月中旬から来年2月中旬まで、試験的に開館時間を短縮すると明らかにした。

【県総合博物館】
業務の負担が大きく、資料の整理や調査研究が不十分と説明。開館時間のうち午後5時―同7時までの来館は全体の5.3%と利用率が低いため、開館時間を見直す考えを示した。

11月中旬から閉館を同5時に早める。来館者の反応や運営面の効果を検証。正式に変更する場合は、来年度中に条例を改正する。

今井智広委員(公明党、3期、津市選出)は「開館時間を短縮しないと県立博物館の課題は解決できないということか」と質問。

井戸畑真之環境生活部長は「開館時間を変更しても変わらないのであれば他の解決策を考える。開館時間の短縮ありきではない」と述べた。

【犯罪被害者支援】
県は県犯罪被害者等支援条例(仮称)の策定に向けて、条例案の構成を示した。条例案は総則▽推進体制の整備▽基本的施策―の3章で構成。犯罪被害者を定義し、二次被害の防止を盛り込む。

11月までに中間案を取りまとめ、パブリックコメントや市町への意見照会を実施。県議会2月定例月会議に条例案を提出する。