尾鷲 木材ヤード計画断念 矢ノ川上流 男性、水源保護考慮

【尾鷲】三重県尾鷲市南浦の矢ノ川上流に木材などを集積する木材流通ストックヤード整備事業を計画していた同市の林業男性は28日、事業を断念すると書いた文書を市に提出した。これにより事業計画は中止となる。

同事業は、5826平方メートルの敷地に関東地方から運び込んだ土を埋め立て用地を造成し、ストックヤードを建設する計画だった。

今年3月、建設予定地が市水道水源保護条例で定める水道水源保護地域のため、男性が対象事業協議書を市に提出。市議や自治会連合会、有識者らでつくる水道水源保護審議会は「水源の水質を汚濁させ、またはその恐れのある施設を設置する事業」に当たるか審議していた。

市水道部によると、同日、同事業の施工者が同部を訪れ、提出者の男性の氏名が書かれた「尾鷲市民の重要な水道水源の上流に位置することなどを最優先に考慮しこの開発計画事業を断念することとした」とする文書を提出した。

同事業を巡っては、6月13日に漁業者4団体が市と市議会に「土砂搬入計画は、全市民の生活飲料水を汚し、尾鷲湾の漁業の存廃、漁業者の生活環境に悪影響を及ぼす」とする陳情書を提出。市議会は「矢ノ川上水道水源上流での土砂搬入計画(ストックヤード整備)事業の中止を強く求める陳情」を全会一致で採択していた。