三重県教委 障害者雇用推進へ初会合 水増し問題受け

【障害者雇用率の水増しを受けて県教委が設置した対策チームの初会合=三重県庁で】

三重県教委が障害者雇用率を水増しした問題への対応を検討する「障がい者雇用推進チーム」の初会合が28日、県庁であった。来年3月までに5回の会合を開き、法定雇用率の達成に向けて協議する予定。初会合では、出席者から「障害者雇用を迅速に進めるべき」との声が相次いだ一方で「せっかく入ってもやめてしまう事態を防ぐことが大事」と、雇用の定着を重視する声も上がった。

県教委では平成19年―30年度分の障害者雇用率で、障害者手帳を持っていない教職員を算入するなど、延べ261人分の水増しが発覚。「26年度以降は達成し続けている」としていた法定雇用率は、一度も達成していなかったことが明らかとなった。

県教委は障害者雇用の調査が予定される来年6月までに、法定雇用率の達成を目指している。県教委によると、現時点で法定雇用率(2・4%)を達成するには、県教委事務局や学校などで、新たに26人の障害者を雇用する必要があるという。

チームは木平芳定副教育長をリーダーとし、県教委や県、三重労働局の担当者ら13人で構成。障害者雇用を積極的に進めている事業者の代表者なども含まれる。障害者の特性に応じた業務内容や勤務形態、職場での支援などについて意見を出し合う予定。

廣田恵子教育長は冒頭のあいさつで、出席者らに水増しについて謝罪した上で「皆さまからの多様な意見や助言をいただきたい。県教委だけの視点にとどまることなく、法定雇用率の達成に向けたモデルを構築できるよう検討を進めたい」と述べた。

県教委の担当者は水増しが発覚した経緯を報告した上で、10月中旬にも障害者を対象に採用試験の募集を始めると説明。三重労働局の担当者は身体障害者手帳や療育手帳などで障害を確認する必要があることなど、障害者雇用率の算定方法を説明した。

障害者雇用を積極的に進めているという三重工熱(鈴鹿市)の水野昭博専務は「せっかく入った人がやめる事態も避けなければならない。受け入れる周囲の環境も整っていないと定着には結びつかない。数だけを追いかけてはいけない」と指摘した。