銅版画と油彩画41点 三重県美で土嶋さん作品展

【作品について話す土嶋さん=津市大谷町の県立美術館柳原義達記念館で】

【津】津市大谷町の三重県立美術館は27日、同館の柳原義達記念館で、松阪市内五曲町の作家、土嶋敏男さん(76)の作品展を開いた。初期から近作までの銅版画と油彩画計41点を前後期に分け、地元を拠点に国内外で活躍する作家を紹介する。前期は10月28日まで。後期は10月30日―12月2日。月曜休館(10月8日開館、9日休館)。観覧料大人300円、学生200円、高校生以下無料。

土嶋さんは伊勢市出身。武蔵野美大油絵専攻を卒業後県立高校で美術教諭を務めながら絵画公募団体一陽会で活動した。在職中の昭和57年から1年間東京芸大版画研究室に留学し中林忠良氏に師事している。

前期は銅版画19点、油彩画4点を展示。老いゆく母と向き合い生まれた最初の銅版画「塊」や、幼子やウサギなど命あるものと、スクリューや文字盤など無機質なものを対比させ「人間とは何か」を思索する「人と物」シリーズがある。

土嶋さんは人物の表情はあえて描かず見る人に委ねるといい「広がりがないと作品は終わる。見る人に寄り添い発展する作品を作りたい」と話す。担当の田中善明学芸員は「銅版と油彩のどちらも力を入れることで新たな表現が生まれている。技法のオンパレードなので若い人にぜひ見てほしい」と呼び掛けていた。