いなべ市に東海最大農業ハウス アグリッドと協定、生産性と持続性向上へ 三重

【協定調印式に出席した(左から)伊藤専務役員、日沖市長、浅井社長、鈴木知事=員弁コミュニティプラザで】

【いなべ】三重県いなべ市に大規模農業ハウスを建設する津市の合弁会社「アグリッド」(浅井雄一郎社長)といなべ市は20日、農園開設に関する協定を締結した。

「アグリッド」は浅井農園(同社長、津市)とデンソー(愛知県刈谷市)が先月設立した。浅井農園の栽培・品種開発技術に、デンソーの作業の自動化や環境制御の技術を導入し、生産性と持続性の高い農業を目指す。協定により、市は地域住民との調和を図るため協力する。

アグリッドは来月から大安町大井田に4ヘクタールという東海地区最大の農業ハウスを建設。来秋からミニトマトと大玉トマトの栽培を始める。来年中には出荷し、ミニトマトは10アール当たり25トンと、平均の3倍の収穫量を目標とする。

農業従事者数は平成元年の580万人から平成29年の180万人に減少しているが、浅井社長は「世界の食のマーケットは年々大きくなっている。食の安定供給には、担い手不足を補うためデンソーの技術が必要。地域の人にも力も貸してほしい」とし、地域で100―150人の雇用を予定している。

調印式には日沖靖市長、浅井社長に加え、鈴木英敬知事、デンソーの伊藤正彦専務役員らが出席。

伊藤専務役員は「農業には無駄がまだある。従業員の動線管理、業務の自動化について、業務改善提案や収穫、運搬ロボットなどで解決できる」とし、同社の「空調技術を初めて大型のハウスに適用する」と述べた。

鈴木知事は「本協定はいなべでより魅力的な農業を行うきっかけになる。若者が農を担いたいと思える結果を出してほしい。地域の皆さんは協力を」、日沖市長は「いなべのブランドの一つとなる取り組み。三重県、日本の農業をリードしたい」とそれぞれ話した。