東芝メモリ 四日市工場に新棟完成 WDと連携強調 三重

【完成したメモリ開発センター(手前)と第6製造棟=四日市市山之一色町で】

半導体メーカーの東芝メモリ(東京)と米ウエスタンデジタル(WD)は19日、三重県四日市市山之一色町の東芝メモリ四日市工場で記憶容量の多い最先端の三次元フラッシュメモリーを量産する第6製造棟とメモリ開発センターの竣工(しゅんこう)式を開いた。データセンターやスマートフォン向けの需要拡大を見込んでいる。第6製造棟の稼働で現在の1・2倍以上の製品を生産できる。

東芝メモリは最先端の生産設備を整えるため、第6製造棟に約5千億円を投資。昨年2月に着工した。鉄筋5階建てで、延べ床面積は約19万平方メートルとみられる。今月上旬から記憶素子を96層積み重ねた最先端の三次元フラッシュメモリーを量産している。

第6製造棟に隣接するメモリ開発センターは3月から運用を開始し、約2千人が働く。8階建てで、最先端の情報セキュリティ対策を施した。三次元フラッシュメモリーや次世代向けメモリの開発を進める拠点となる。来年度までに約500人を増員する見通し。

完成した第六製造棟と開発センターを結ぶ通路で、東芝メモリの成毛康雄社長やWDのスティーブ・ミリガン最高経営責任者(CEO)がテープカットに臨んだ。テープカット後にはメモリ開発センターで祝賀パーティーがあり、参加者が完成を祝って鏡開きした。

成毛社長は記者会見で「いろいろあったがこれからもWDとパートナーシップを維持して共同投資・開発に取り組む」と強調。ミリガンCEOは「昨年は過去のこと。今年は東芝メモリとのパートナーシップをさらに強固にしていきたい」と語った。

東芝メモリは、平成4年に東芝がフラッシュメモリーの製造拠点として設立。売却を巡って東芝とWDが半年以上にわたって係争したが、昨年12月に和解を発表した。東芝は今年6月に東芝メモリを米ベインキャピタルなどの日米韓連合に約2兆円で売却した。