生誕200周年、武四郎に焦点 三重県総合博物館で重文含む434点展示

【「蝦夷新図」など武四郎にまつわる資料が並ぶ企画展「幕末維新を生きた旅の巨人 松浦武四郎」=津市一身田上津部田の県総合博物館で】

三重県松阪市出身で「北海道」の名付け親、松浦武四郎(1818―88年)の企画展「幕末維新を生きた旅の巨人 松浦武四郎―見る、集める、伝える―」が15日、津市一身田上津部田の県総合博物館で始まった。生誕200周年の節目に本人の著作や収集品を展示している。探検家や収集家などさまざまな顔を持つ武四郎の軌跡をたどる。11月11日まで。

巡回展として北海道と三重県で実施。北海道博物館(札幌市)での開催を皮切りに、県総合博物館は2カ所目。国重要文化財183点を含む434点を展示する。幕末の志士らとの交友関係を示す書簡や、北海道命名に関する資料を紹介する。

武四郎は6回にわたって蝦夷地(北海道)を調査。調査結果をもとに作成した北海道と樺太の地図「蝦夷新図」は14枚の分図。並べると縦4メートル、横2.6メートルになる。1859年に刊行した「蝦夷漫画」では、アイヌの風俗や蝦夷地の風景を絵付きで紹介している。

また、武四郎は収集家としても知られていた。絵師・河鍋暁斎が描いた「武四郎涅槃(ねはん)図」は縦152.6センチ、横84.2センチの大きさ。釈迦(しゃか)が入滅する情景を描く仏教絵画「涅槃図」に見立て、釈迦の代わりに昼寝をする武四郎が収集品に囲まれている。

同日の開会式では、鈴木英敬知事が「旺盛な好奇心や思いやりを持った武四郎の素晴らしさを知ってほしい」とあいさつ。北海道博物館の石森秀三館長は「出身地で武四郎の企画展が開かれるのはうれしい」と述べた。鈴木知事ら6人がテープカットした。

午前9時―午後7時(平日は同5時)まで。月曜と祝日の翌日の火曜は休館。観覧料は一般800円、学生480円、高校生以下無料。問い合わせは、同館=電話059(228)2283=へ。