
【伊勢】三重県伊勢市二見町江の水族館「伊勢シーパラダイス」が飼育するノコギリエイ(推定31歳、雌)が、18日に来館31周年を迎える。同館では、長期飼育が難しいとされていたノコギリエイの飼育方法を確立。現在も国内飼育記録を更新し続けている。15―18日には31周年を記念し、ノコギリエイの水槽前で長寿を祝うイベントを開く。
ノコギリエイはオーストラリア生まれ。昭和62年9月18日に同館に搬入された。体長約2・6メートルで、捕食の時に使うノコギリ状に肥大したうろこが特徴。3日に1回アジ1キロを残さず食べ、元気に過ごしている。
来館当初、水族館での長期飼育は非常に困難とされていたが、海水と淡水の交じる汽水域にも生息するノコギリエイの生態を知った竹内義樹館長らが、海水の塩分濃度を低くするなど工夫を重ね、長期飼育を実現した。
飼育員の中島亮さん(31)は「ちょっとどんくさいので上手に餌を食べてくれるとありがたい」と笑い、「日本一長寿のおばあちゃんノコギリエイなのでこれからも長生きしてもらいたい」と話した。
イベントは期間中の午後0時45分から。長寿の秘訣(ひけつ)を紙芝居で紹介するほか、抽選で選ばれた来館者はバックヤードで餌やり体験ができる。イベント参加者全員に記念の缶バッジがプレゼントされる。