松阪 宣長と「憧れの島根」紹介 4日から記念館で企画展 三重

【本居宣長が「玉勝間」で紹介した古代出雲大社の平面図(本居宣長記念館提供)】

【松阪】三重県松阪市殿町の本居宣長記念館は4日から、秋の企画展「憧れの島根―宣長と出雲・石見・隠岐」を始める。入館料は大人400円。会期は12月2日まで。

古典研究者の宣長にとって島根は「古事記」「日本書紀」の出雲神話のふるさと、唯一完本に近い形で残る「出雲風土記」の舞台として特別な場所だった。国学を好んだ石見国の浜田藩主、松平康定が伊勢参宮の機会に宣長と対面した際に隠岐に伝わる「駅鈴」を贈り、現在の松阪の象徴になっている。

宣長は出雲国風土記を京都で写したが紛失し、津市の国学者谷川士清から借りた。「貸してもらってとてもうれしく写しました。何度考えてもうれしい」と士清あてに礼状を書いている。

門人で出雲大社宮司家の千家俊信から送られた古代出雲大社の平面図「金輪造営図」の写しは巨木3本を金の輪で束ねて柱として社殿の高さが48.5メートルなので、随筆「玉勝間」で「理解できないことばかりだが、みな書かれている通りだ」と記して初めて紹介した。平成12年に遺構が一部発掘されている。

「古代の出雲」「宣長の源氏講釈にしびれた松平康定候」「隠岐の駅鈴」の3テーマを設定し、国重要文化財35点を含む89種110点を展示する。9月15日▽10月20日▽11月17日の午前11時から展示説明会を開く。