三重県産かんきつ類、輸出拡大目指す 南紀ミカン産地拡大宣言

【宣言文に署名した宮腰首相補佐官(右から3人目)、鈴木知事(右から2人目)ら=御浜町役場で】

【熊野・南牟婁郡】鈴木英敬三重県知事と宮腰光寛首相補佐官、農業関係団体は28日、御浜町阿田和の町役場で、タイをはじめとするアジア諸国などへの県産かんきつ類の輸出拡大に向けて生産体制の構築など3項目について意見交換し、南紀ミカン産地拡大宣言に署名した。

鈴木知事と宮腰首相補佐官らは意見交換に先立ち、日本とタイの両政府が合同で輸出の検査に当たっている同町下市木のJA三重南紀選果場を訪れ、ミカンの殺菌処理の工程を視察した。町役場で開いた意見交換会では、タイ向けの輸出拡大など3項目について話し合った。

県によると、県産かんきつ類は平成22年からタイなどに輸出されており、26年度まで輸出量は年々増加。国内で果実の表明がかさぶた状になる「かんきつそうか病」が発生したことに伴い、殺菌処理などが検査に加えられ、27年度は10トンにまで減少したが、昨年度は約27トンだった。

タイ政府の検疫条件は他国に比べて厳しいため、農業関係団体らは両国合同輸出検査の廃止などを求めている。

タイ向けの輸出拡大に向けて宮腰首相補佐官は「日本とタイの両国にとってウィンウィンの関係になるように、積極的に提案していきたい」と述べた。

署名式は河上敢二熊野市長、西田健紀宝町長、大畑覚御浜町長らも参加。宣言文では、「南紀みかん産地の拡大に総力をあげてチャレンジし、官民が一体となって日本一の柑橘輸出対応産地をめざす」とした。

その上で、輸出機会の増加や取引ルートの拡大▽新たな輸出流通体制の構築、輸出の拡大▽自動化技術などが導入可能な園地への再整備―に取り組むとしている。

署名式後、鈴木知事は記者団の取材に応じ、「産地や系統団体へエールをいただいた」と強調。「検疫条件の扉のところだけではなく、ルートや生産のことを議論することができた。国の支援の話もあったので、非常に有意義だった」と述べた。