白山、きょう甲子園初戦 粘り強さで白星を

【練習を終えて野球部員らと談笑する東拓司監督(左)=6月、津市白山町南家城の白山高校で】

阪神甲子園球場で開催中の第100回全国高校野球選手権記念大会で11日、三重県代表の白山(津市白山町)が初戦を迎える。春夏通じて初の甲子園。三重大会で平成19年から10年連続の初戦敗退を経て昨年夏、11年ぶりの勝利を挙げると、今年初優勝を果たした。持ち味の粘り強い攻守で、甲子園でも初勝利をつかみ取る。

昭和35年創部の硬式野球部の転機は、5年前の東拓司監督(40)の就任だ。前任校の上野時代、三重大会ベスト4の指導実績を持つ同監督は、着任後、野球部の練習環境整備に着手した。最初は5人だった部員を、根気強い勧誘を経て今年、マネジャーを含めて56人に増やした。

戦力強化に向けては実戦を重視した。練習試合は年間平均約150試合。県大会でベスト8入りした昨年秋以降は中京大中京(愛知)、常葉菊川(静岡)などの甲子園常連校とも練習試合を行った。「こっちが何か言う以上に、対戦相手を見て選手が何かを感じてくれればそれでいいと思った」(東監督)。

その思いは選手にも通じていた。体格の違いを痛感した3年生主戦の山本朔矢選手は、校内の炊飯器で炊いた米飯で身体づくりに励んだ。昨夏から6キロの増量に成功し「球の伸び、変化球の切れが変わった」。3年生捕手の辻宏樹主将は「強いところと試合すると、相手は守備でエラーしても崩れない。格下のぼくたちが先につぶれたら負けだと思うようになった」。

甲子園では2回戦からの登場で、愛工大名電(愛知)と初戦を戦う。5年ぶり12回目の夏の甲子園出場を誇る名門との対戦が決まっても「何もないこの学校を選んでくれて新しい歴史を作ってくれた」と、選手たちへの指揮官の信頼は揺らがない。今年の三重大会開幕を控え「この子らが最後に負ける姿が想像できない」と話していた東監督。甲子園での対戦相手が決まっても「その思いに変わりは無い」と言い切った。