全国知事会議 防災省創設提言を採択 三重県知事が提案

【全国知事会議で発言する鈴木知事(三重県提供)】

鈴木英敬三重県知事は26日、札幌市内で開かれた全国知事会議で、南海トラフ地震などに備えて事前の対策から復旧復興までを一元的に担う「防災省(仮称)」の創設を求める「国難レベルの巨大災害に負けない国づくりをめざす緊急提言」を提案し、採択された。住宅の被災状況に応じて支援金を支給している被災者生活再建支援基金についても議論。各都道府県が追加で計400億円を拠出し、支給対象の拡大に向けて検討することで合意した。

緊急提言は、鈴木知事が危機管理防災特別委員長を務める立場から提案。「日本は大幅な人口減少が見込まれ、巨大災害で甚大な被害が及べば地域が消滅する事態も危惧される」と指摘。「将来のあり方を見据えた国土づくりが求められる」と訴えた。

その上で、国の指揮命令系統を明確化し、災害対応の調整や予算措置の権限を持たせた防災省の創設を要望。大規模災害の復興にかかる期間の短縮などを目的に、地方にとって自由度の高い交付金を創設するなど、新たな財政支援制度も求めている。

全壊や大規模半壊の世帯を対象に、補修や新築などの費用を支給している被災者生活再建支援基金についても議論。鈴木知事は支給対象の拡大に向けて検討することを提案した。新たに作業部会を設け、11月の次回会議までに検討結果を報告する方針。

各都道府県が基金に計400億円を追加拠出することでも合意した。基金は平成11年度に設置し、23年度末には1005億円の残高があったが、東日本大震災などで支給が増加。31年度末には205億円にまで減少する見通しとなり、枯渇の恐れもあった。

また、鈴木知事は6月に発生した大阪北部を震源とする地震と西日本豪雨を受けて、全国知事会として国に緊急要望を提出したことも報告。緊急要望では、危険なブロック塀の撤去などを補助する制度の創設や被災者の生活再建への支援などを求めている。