三重交通に行政処分 石灯籠接触事故で中部運輸局

三重県伊勢市の県道で路線バスが歩道の石灯籠に接触し、落下した上部の石に歩行者の男性=当時(81)=が当たって死亡した事故で、国交省中部運輸局は23日、バスを運行した三重交通(津市中央)に対し、事故を起こした路線バスの使用を10日間にわたって停止する行政処分を出した。

中部運輸局は事故から4日後の4月18日、道路運送法に基づき、同社伊勢営業所(同市神田久志本町)を監査し、幹部への聞き取りや関係書類の提出を求めていた。三重運輸支局で23日、後藤武夫三重運輸支局長が同社の役員に処分書を交付したという。

中部運輸局によると、事業所はバスが歩道の石灯籠に接触する危険性を把握しておらず、運転手への指導記録には石灯籠の近くにバスを寄せないよう指導した形跡はなかった。このため、中部運輸局は監査で「指導監督が不適切だった」と結論付けた。

同社は同日から路線バス一台の運行を停止した。予備の車両を運行させるなどし、ダイヤへの影響はないという。同社運転保安部は「処分を重く受け止める。亡くなられた方にご冥福をお祈りする。再発防止と信頼回復に取り組みます」とコメントした。

事故を巡っては、伊勢署が6月、安全確認を怠ったとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)の疑いで、バスを運転していた男性運転手(46)を書類送検した。運転手は当時「灯籠があることは知っていたが、確認不足だった」と話していた。