地元国体、取り組み本格化 「有力選手獲得進まず」 競技施設整備は順調 三重

【国体開催決定に先立ち、三重県内施設を視察する日本スポーツ協会の大野敬三国民体育大会委員長ら=5月、スポーツの杜伊勢陸上競技場で】

第76回国民体育大会「三重とこわか国体」の開催が18日、正式に決まった。三重県内では46年ぶりとなる地元国体の成功に向けた取り組みが本格化する。

三重とこわか国体での天皇杯獲得(男女総合優勝)に向け、県は2年前から国体の天皇杯順位10位台を目標に掲げているが、昨年の愛媛国体では27位にとどまった。県競技力向上対策本部(本部長・鈴木英敬知事)の事務局を置く県競技力向上対策課は「準備は思うように進んでいない」。

理由の一つに挙げられるのが有力な成年選手獲得が進まない現状だ。アスリートに県内就職先を紹介するトップアスリート就職支援事業が平成27年に始まったが、今年3月末時点で同事業を介して県内に就職した選手は延べ40人。当初目標の5、60人に達していない。

これまで競技団体に任せてきたスカウティングに今年から県も乗り出したほか、アスリートの採用も始まり、初年度はアーチェリーとホッケーの選手が県職員として採用された。活動拠点となるチームづくりや有力な指導者の招聘(しょうへい)で、練習環境も整備したい考えだ。

国体で使用される県内会場地や競技施設の準備状況を調査する日本スポーツ協会、スポーツ庁などの総合視察は5月までに終わり、国民体育大会委員会からは「施設整備については順調に進んでいる」との評価を得られた。

三重とこわか国体に向け、県が今回大規模改修に踏み切った施設は、約95億円をかけたスポーツの杜伊勢陸上競技場(伊勢市宇治館町)と約2億円をかけた県営ライフル射撃場(津市中村町)。それ以外は、安全面で支障になる部分の改修程度にとどめた。

厳しい財政状況を背景に、県営ライフル射撃場の整備では、電子標的を平成29年の国体を開催した愛媛県と共同購入して、約3千万円を節減するなど経費削減の取り組みも目を引く。

今後は約90万人とも言われる国体期間中の来県者への配宿、輸送準備なども本格化する。特に、国内有数の観光スポット、伊勢神宮にほど近いスポーツの杜伊勢陸上競技場で行われる総合開会式の成功は県民の英知の結集が必要となりそうだ。