町の守り神「御幣」を取り換え 尾鷲の浅間神社「御山祭」

【富士山の火口に見立てた「オーハチョ」を回る氏子ら=尾鷲市三木里町の三木里海岸で】

【尾鷲】尾鷲市三木里町で300年以上続くとされる浅間(せんげん)神社の例祭「御山(おやま)祭」が28日から始まっている。7月1日の本祭では町の安全や無病息災を願い、高さ約30メートルの杉の木に登り、町の守り神とされる「御幣(ごへい)」を取り換える。昔からの儀式が残っているのは全国的にも珍しいという。

浅間神社は静岡県富士宮市の富士山本宮浅間大社を総本山とし、全国に1300以上の分社がある。

祭りを仕切る「先達(せんだち)」は四年連続で郵便局員の西川達人さん(56)が務める。最盛期は200人以上が祭りに参加していたが、ここ数年は十数人ほど。高齢化などで祭りの担い手が減る中、西川さんは職場と家族の理解を得て休日を取り、先達を務めている。

西川さんを中心とした氏子らは祭りの期間中、女人禁制の宿で地元の人らが作った精進料理を食べ、近くの三木里海岸で、富士山の火口に見立てた「オーハチョ」を回り、身を清める儀式を執り行う。

御幣を取り換える大役を担う平山裕久さん(39)は「祭りを次世代につないでいけるように、しっかり役目を果たしたい」と意気込む。

本祭を営むため氏子らが儀式やしめ縄作りなど準備に取り組んでいる。西川さんは「担い手が減り、祭りを続けていくことが困難になるかもしれないが、町全体を守っていくために、できる限り続けていきたい」と話した。