海女小屋体験でインバウンド拡大 鳥羽・兵吉屋の野村社長、津で講演 三重

【講演する野村氏=津市大門の津都ホテルで】

【津】伊勢新聞社政経懇話会6月例会が29日、三重県津市大門の津都ホテルであり、鳥羽市相差町で海女小屋体験施設を運営する兵吉屋社長の野村一弘氏(57)が「インバウンドの現況~海女小屋による地域の活性」と題して講演した。

野村氏は、平成16年に海女である母親が米国人の視察を受け入れたことをきっかけに、海女小屋体験施設を商品化。5年後には観光用の海女小屋を建設し、国内外から年間2万人が訪れる施設に成長させた。

講演で、野村氏は、来訪者の四割以上を占める外国人旅行客に向けた取り組みを紹介した。全てのクレジットカードを使用可能にし、トイレを洋式に改修。イスラム教徒のための礼拝施設を造ったところ涙を浮かべお礼を言われたとして「宗教で決まった時間に礼拝できることが重要だとあらためて気づいた」と述べた。

施設の成功により、海女の収入増加や地元産業の活性化が図られた一方、現在活躍する海女の大半が50代以上で、人数はこの10年で約3割減っていると指摘。「次世代の育成に抜本的な取り組みが必要。知事に水産高校に海女科を作ってほしいと提案している」と課題を挙げた。