「一票の格差」是正 三重県議会 定数削減案を提出 自民系県議ら議長に

【記者会見で条例案の提出を発表する県議ら=三重県庁で】

三重県議会が決めた定数増に反対している自民党県議団(13人)などの県議が27日、定数を削減する条例案を前田剛志議長に提出した。現状の51を6減し、県議会が定数増を決める前に予定した45に戻すと定めている。県議らは提出後の記者会見で「定数増によって一票の格差が広がったことは大きな問題だ」と指摘。常任委員会での審査を経て9月定例月会議での採決を求めた。

条例案は自民党県議団のほか、能動(3人)と公明党(2人)の3会派に所属している5人が提出。県議会が3月に次期県議選を6増の51で実施することを決めてから、一部の県議らが水面下で定数減の条例案を提出する方向で調整していた。

条例案は、県議会が定数増を決める前に可決していた条例と同じく、尾鷲市・北牟婁郡▽熊野市・南牟婁郡▽度会郡▽多気郡▽伊勢市の各選挙区を1減し、鳥羽市選挙区と志摩市選挙区を合区する。「猶予期間」は設けず、来春の県議選から適用する。

28日に予定される議会運営委員会が合意すれば、本会議での報告などを経て総務地域連携常任委員会(服部富男委員長、8人)が審査する見込み。6月定例月会議は29日で最終日を迎えるため、本会議での採決は9月定例月会議以降となる見通しだ。

この日、提出者の5人が県庁で記者会見した。津田健児議員(自民党県議団、4期、四日市市選出)は、総務地域連携常任委が定数削減に向けた見直しを求める請願を賛成多数で「採択すべき」としたことなどを踏まえて条例案の提出を決めたと説明した。

その上で「一票の格差を約1・6から約2・9に広げた現行条例は極めて高い違法性がある」と指摘。「来春の県議選は45の定数で実施すると決めた(平成26年5月の)議決責任を守らなければならない。県民の理解を得られるよう行動する」と述べた。

また、提出者の田中祐治議員(自民党県議団、1期、松阪市)は一票の格差に対する憲法判断に携わった木内道祥元最高裁判事に聞き取りをしたと説明。木内元判事は「条例を変えると一票の格差が小さくなるのが普通だが、今回は異例の改正」と述べたという。

県議会の定数を巡っては、26年5月の本会議で6減の45とすることを決め、来春の県議選から適用する予定だった。しかし、新政みえ(17人)などの議員が27年の改選後に定数増を訴え、定数を51に戻す条例案を今年3月の本会議で可決した。