三重県議会 定数削減検討「採択すべき」 本会議での可否、流動的

【議員定数の見直しを求める請願を賛成多数で「採択すべき」とした総務地域連携常任委員会=三重県議会議事堂で】

三重県議会は20日、総務地域連携、防災県土整備企業、教育警察の各常任委員会を開いた。総務地域連携常任委は、次期県議選までに定数の削減に向けた検討を求める請願を審査。「議員定数は既に議論し尽くされている」として即日採決し、賛成4、反対3の賛成多数で「採択すべき」とした。29日の6月定例月会議本会議で採決される見通しだが、最大会派の新政みえ(17人)をはじめとして定数減に反対する議員は多く、本会議での可否は流動的だ。

■請願に委員ら意見二分
〈総務地域連携=服部富男委員長(8人)〉
議員定数の削減に向けた検討を求める請願は、定数増の条例案と同じく委員らの意見を二分した。提出者の参考人招致についても委員から反対意見が上がったが、いずれも最終的には採決で決着をつけた。

【議員定数】
三谷哲央委員(新政みえ、6期、桑名市・桑名郡)は、請願の提出者が県議対象のアンケート結果を公表せずに請願を提出したため、常任委での採決を問題視。同一会期中に同じ案件を審議できない「一事不再議」の原則に反するとして、請願の内容にも反対した。

一方、倉本崇弘委員(大志、1期、桑名市・桑名郡)は「一事不再議かどうかは別の所で議論すれば良い。定数に対する県民の思いをしっかりと受け止めるべき」と指摘。奥野英介委員(鷹山、3期、伊勢市)は「粛々と取り上げて採決すれば良い」と述べた。

請願の提出者を招致するかについても、委員らの意見が分かれた。服部委員長は「意見が分かれて結論を出せない」として、委員らの採決によって決めることで了承を得た。参考人招致を実施するかについては、賛成3人、反対4人で退けられた。

請願は、県議会が可決した定数増の条例案に反発する小林博次四日市市議ら3人が提出。「県議会は定数を十分に検討したとは受け取りがたく、説明責任に課題がある」「一票の格差は拡大して約3・0倍となり、法的な観点でも是正が必要」などとしている。
■消防広域化で再計画へ 本部統合、期限延長受け
〈防災県土整備企業=小島智子委員長(8人)〉
複数の消防本部を統合して広域化する取り組みの期限が2024年4月1日までに延長されたことを受け、県の消防広域化推進計画を策定し直すと説明。期限までに広域化すべき重点地域を指定し、複数の消防本部による指令センターの共同運用を促進する。

【消防広域化推進計画】
県は伊賀市と名張市▽四日市市と菰野町▽鳥羽市―の3地域の広域化を推進しているが、実現していない。広域化が進まなかった理由として、メリットが認識されていないことや給与の統一などの事務負担への懸念があると説明した。

舘直人委員(能動、4期、三重郡選出)は「広域化で住民サービスの基準を大きい市に合わせることになるのではないかとの懸念が住民にある」と指摘。

県当局は「広域化は住民サービスの向上に有効な手段と考えている。広域化による消防職員の再配置で救急搬送の時間を短縮できるようにしたい」と答えた。

【防災行動計画】
県は地震と津波に備えた平成25年度から29年度までの5カ年の行動計画と、27年度から29年度までの3カ年で取り組む風水害対策をまとめたの行動計画の結果を報告。

いずれも避難するのに助けが必要な障害者への支援や避難所の環境整備、ボランティア活動の充実が不十分だった。災害に備えるため、防災人材の育成や避難所ごとの運営マニュアルの作成に取り組むとした。
■算数と数学で導入方針 習熟度別指導で県教委
〈教育警察=木津直樹委員長(8人)〉
県教委は本年度、児童生徒の理解度に応じた「習熟度別指導」を算数と数学で導入する方針を示した。これまで複数の教員による「ティーム・ティーチング(TT)」と習熟度別指導の両方の効果を検証してきたが、習熟度別指導に学習効果があると判断した。

【少人数指導】
県教委はTTや習熟度別指導の効果を検証した結果を報告。算数・数学の習熟度別指導では「高い効果が見られた」と評価する一方で、算数のTTは「役割分担が明確でなかったり、児童生徒の状況が不十分だった」とした。

この結果を踏まえ、小学校算数と中学校数学では習熟度別指導に取り組む。県内の小中学校約500校の2割に当たる実践推進校107校で導入する。学力向上アドバイザーや教育支援事務所が各実践推進校に助言し、研究成果をガイドブックに反映させる。

【インターハイ】
伊勢市の県営サンアリーナで8月1日に開かれる全国高校総体(インターハイ)の総合開会式の一般観覧者を募集した結果、定員800人を上回る1255人の申し込みがあったと報告した。

一般観覧者は5月1日から同月31日まで募集。定員800人のうち300人を高校生以下の優先枠として設けた。応募者のうち368人が高校生以下の児童生徒だった。抽選の上、当選者には7月中旬以降に入場用IDを発送する。